雄星 メジャー初完封で5勝目、わずか96球 2安打1四球 日本投手10人目

[ 2019年8月19日 04:35 ]

ア・リーグ   マリナーズ7―0ブルージェイズ ( 2019年8月18日    トロント )

<ブルージェイズ・マリナーズ>メジャー初完封で5勝目を挙げた菊池(AP)
Photo By AP

 マリナーズの菊池雄星投手(28)がメジャー初完封勝利を挙げた。敵地でブルージェイズ打線を2安打無失点、8三振1四球に封じた。球数はわずか96球で、メジャーで100球以下の完封を名投手の名前を用いて評する「マダックス」も達成した。これが26先発目で、今季成績は5勝8敗、防御率5・19となった。

 最後の一球はこん身の94・3マイル(約152キロ)真っすぐだった。左打者ビジオの内角高めに投げ込み、空振り三振。くるっと反転しセンター方向を向いて左腕でグラブを叩いた菊池は、捕手マーフィーからウイニングボールを受け取ると、破顔一笑し抱き合った。

 初回先頭から2者連続空振り三振に斬り、3者凡退と快調に立ち上がった。2回も3者凡退。3回先頭のドゥルーリーに二塁打を許したが、後続は3人で仕留めた。4回1死からはグリチェクに左前打されるも、4番ヘルナンデスを空振り三振、5番スモークは右飛と主軸に仕事をさせなかった。5回は先頭テレスを四球で歩かせたが、ドゥルーリーを空振り三振、ジャンセンを三ゴロ併殺と結果的に打者3人で終えた。

 なおもエンジンを上げ続け、圧巻は6回以降だった。打者12人を連続凡退に抑えて、一人の走者も許さず。7回は7球、8回は8球、9回は12球と少ない球数で打ち気にはやる相手打線を手玉に取り、危なげなく投げ抜いた。

 「残り試合も少ない。結果にこだわって、(シーズンで)いい終わり方をしたい」と臨んだマウンドだった。初対戦の相手打線は有望な若手が並び「自分の納得いく球を投げることを最近はできていない。そこをまず戻したい」と話していた。過去25先発で無失点は、ショートスタートとして1イニングで降りた4月26日のレンジャーズ戦のみ。最も長いイニングを投げたのは、5月8日のヤンキース戦での7回2/3だった。

 日本投手の完封勝利は、野茂英雄、伊良部秀輝、石井一久、マック鈴木、大家友和、黒田博樹、ダルビッシュ有、田中将大、岩隈久志に続き10人目。今年6月17日の田中に続き、27度目となった。

続きを表示

この記事のフォト

2019年8月19日のニュース