広島バティスタ、ドーピング陽性で抹消 非常事態に緒方監督「痛いよね」

[ 2019年8月18日 05:30 ]

広島のバティスタ
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 広島は17日、NPBアンチ・ドーピング委員会からサビエル・バティスタ外野手(27)がドーピング検査で陽性反応を示したとの通知を受けたと発表。同日付で出場選手登録を外した。横浜スタジアム内で対応した鈴木清明球団本部長は「とても残念。今後の弁明も含めて、全ての結果が出た時にお話します」と処分が確定次第、詳細について再度説明するとした。

 6月上旬に実施された検査で陽性反応があり、別検体での再検査でも16日の午後9時に再び陽性が確認された。バティスタはこの日の午前に横浜から帰広。2軍の練習参加も認められず自宅謹慎を命じられた。今後は希望する弁明機会を経た後、開かれる調査裁定委員会で裁決される。

 07年に同検査が本格的に導入されて以降、違反が明らかになったのは今年6月のオリックス・メネセスで6人目だった。井原敦事務局長は「途中経過でありますので薬物に関する説明は差し控えさせていただく。外国人選手が昨年来から続いていますので今後の啓発活動の課題として認識している」と話した。

 バティスタはここまで103試合に出場し打率・269、26本塁打、64打点。緒方監督も「痛いよね」と認めるように、チームは逆転でのリーグ4連覇に向けた正念場で主力打者を欠く非常事態となった。

◆サビエル・バティスタ 1992年1月18日生まれ、ドミニカ共和国出身の27歳。09年にカブスと契約し、13年まで傘下ルーキーリーグなどでプレー。ドミニカ・カープアカデミーを経て、16年3月に広島と育成契約。17年6月に支配下登録され、6年契約を結んだ。19年4月30日阪神戦の3ランは平成最後の本塁打。1メートル89、113キロ。右投げ右打ち。

▽過去のNPBのドーピング違反 07年にソフトバンクのガトームソンが禁止薬物を含む発毛剤を使用したことで初めて違反が発覚。08年には巨人・ゴンザレスが興奮剤、ヤクルト・リオスが筋肉増強剤を使用し、いずれも1年間の出場停止処分を受けた。11年には中日・井端がステロイド系抗炎症薬でけん責処分などを受け、18年の楽天・アマダーは禁止物質に指定されるクロルタリドンなどで6カ月の出場停止処分を受けた。19年6月にオリックスのメネセスは筋肉増強作用のあるスタノゾロールを摂取した際に生成される物質が検出され、1年間の出場停止処分。オリックスは契約を解除した。

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