岡山学芸館、一丸で逆転勝ち!顔面骨折の先発・丹羽を次の試合へ…

[ 2019年8月10日 17:41 ]

第101回全国高校野球選手権大会 2回戦   岡山学芸館6―5広島商 ( 2019年8月10日    甲子園 )

<岡山学芸館・広島商>顔面に打球を受けて負傷退場した岡山学芸館・丹羽はベンチで頬を冷やす(撮影・北條 貴史)
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 第101回全国高校野球選手権大会は10日に3試合を行い、2回戦に突入した第3試合では、4年ぶり2度目の出場となった岡山学芸館(岡山)が、先発左腕・丹羽(3年)の負傷退場というハプニングを乗り越えて春夏併せて甲子園で初勝利。8回に6番・岩端(2年)の左越え二塁打などで3点を入れて試合をひっくり返し、過去6回の全国制覇を誇る古豪・広島商(広島)を1点差で退けた。

 丹羽は初回2死から広島商3番の水岡(3年)のライナー性の打球を左の頬に受けて(記録は投ゴロ)担架でベンチに運ばれた。その裏に回ってきた最初の打席では安藤が5番の丹羽に代わって代打で登場。岡山学芸館の先発左腕はわずか11球でマウンドを降りた。病院での検査の結果「顔面の骨折」と診断されたあとベンチに戻ってきたが、患部をアイシングしながらの応援。それでもそのあとを受けた右腕の中川(3年)が5点を許しながらも130球を投げて奮闘した。

 その中川の気迫あふれる投球に応えるかのように打線が奮い立ち、3―5で迎えた8回裏には先頭の好田が右前打で出塁すると、俊足・金城の三塁前へのバントが内野安打となって無死1、2塁。このあと2死1、3塁となったが、中川の一打は三塁への内野安打となって三走の金城が生還。続く6番の岩端(2年)は「丹羽さんにボールが当たって(試合に)出られないようになったので、なんとかみんなでカバーしたかった」と執念で左越えに二塁打を放って二者が生還して6―5と逆転した。

 丹羽は「病院でも携帯で試合経過を確認していましたが、7回に(病院から)戻ってきたら点が入りました。仲間には“お前、1打席も立っていないから勝って(次の試合で)打席に立たせよう”と言われました」と目をうるませながら感無量の面持ち。突然のハプニングにもめげず全員が一丸となって甲子園での初勝利をもぎとった。

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