広島・小園プロ2号含む3安打 9連勝貢献、首位巨人戦へ弾み

[ 2019年7月29日 05:30 ]

セ・リーグ   広島12ー5ヤクルト ( 2019年7月28日    神宮 )

7回2死満塁、西川の適時二塁打で生還し松山から頭を撫でられる小園(撮影・白鳥 佳樹)
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 広島・小園海斗内野手(19)が28日のヤクルト戦で2号本塁打を含む3安打を放ち、9連勝に貢献した。2点優勢の3回に右越え2ラン。先発野手全員で今季最多タイ18安打の猛攻に拍車をかけた。投げては九里亜蓮投手(27)が7回2失点の粘投で5勝目を挙げた。30日からは5ゲーム差で追う巨人と敵地で3連戦。大事な直接対決へ弾みを付ける快勝だった。

 非凡なセンスをまた見せつけた。暴投と会沢の適時二塁打で3―1とした3回、なおも2死二塁の好機で、小園が鮮やかな2号2ラン。初球に2番手・大下の内寄りカーブを振り抜くと、打球は敵地の右翼席に吸い込まれた。

 「昨日(無安打が)悔しかったので、今日は絶対に打ってやろうと思っていた。浮いて来た球を逃さず打てたので良かったです」

 26日の初戦にプロ1号を放ったばかり。4安打4打点と打ちまくり、5回に左中間二塁打を放った際には、小学校時代に在籍した宝塚リトルの先輩で、憧れの山田哲から二塁ベース上で「“三塁打でサイクルやぞ”と言われました」とうれしそうに笑う。

 前日の2戦目から相手バッテリーは配球を変え、警戒度をMAXに上げた。先発・小川が小園に投じた全8球のうち直球はゼロ。東出打撃コーチは「高卒の新人に直球は投げられないということ」と指摘、第1打席で3球連続空振りした低めのチェンジアップを2打席目から見逃した修正能力に驚き、この日も初球カーブを本塁打する対応力に「レベルが高い」と感心した。

 小園は7、8回にも初球を中前、右越えに運んで3日間で2度目猛打賞。打率は初めて3割を超えた。それだけじゃない。1点を追う2回1死一、二塁では、8球粘ってプロ初の四球を選び、同点劇をお膳立て。ちょっぴり胸を張った。

 「昨日は低めを振ったけど、1打席目はしっかり低めを見て四球を取れた。少しは成長できたかな…と」

 チームは破竹の9連勝。貢献度の高い小園を、緒方監督は「ファーストストライクは打ち損じることが多いけど、あの子は捉えるからね。打撃センスを感じる」と絶賛する。

 3回の先頭・奥村の三遊間へのゴロを強肩で刺すなど、攻守で非凡なセンスと存在感を発揮する19歳。30日からの首位・巨人3連戦に向けても「自分の力を出せるように、一日一日全力でやりたい」と目を輝かせ、大暴れを誓っていた。(江尾 卓也)

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2019年7月29日のニュース