【島根】石見智翠館 延長13回の激闘サヨナラ押し出しで制し4年ぶり10度目V

[ 2019年7月28日 20:33 ]

第101回全国高校野球選手権 島根大会決勝   石見智翠館8―7開星 ( 2019年7月28日    松江市営 )

延長13回サヨナラ勝ちを決めて歓喜の輪をつくる石見智翠館ナイン
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 石見智翠館が延長13回に及ぶ激闘をサヨナラ押し出しで制し、15年以来、4年ぶり10度目の夏の甲子園出場を決めた。

 5回までに5点をリードする楽勝ムードが中盤以降一変。6回に失策などで2点を失うと、3点リードで迎えた9回表には2死一塁からエース左腕・迫広圭祐(3年)が開星の1番・田部隼人(3年)、2番・内藤叶夢(2年)に2連続本塁打を浴びて同点に追いつかれた。延長戦は勢いづく開星の前に防戦一方。13回表にはやはり迫広が2死一塁から相手の4番・外山優希(3年)に2ランを左中間に放り込まれ、この日、初めて勝ち越しを許した。

 しかし、その裏、奇跡が起こる。先頭の東田大輝(3年)から4連続を含む6長短打で1点差に迫り、最後は2死満塁から7番・熊代竣介(2年)がストレートで四球を選んでサヨナラ勝ち。33度を超す炎天下、3時間52分の熱戦にピリオドを打った。

 「自分たちがやってきたことを信じて最後までやろうとみんなで話しました。朝と夜の学校の周りの掃除とかそういう細かいところまでこだわってきちんとやってきたことがあの粘りにつながったと思います」

 3安打3打点の活躍でチームをけん引した関山愛瑠斗主将(3年)は弟・和(1年)らと号泣しながら歓喜の抱擁を繰り返した。

 1回戦で味方野手と激突した天野輝一捕手(2年)は脳振とうを起こし夏の県大会をずっとベンチで過ごした。その天野も甲子園入りを前に練習を再開する予定。「あいつのために」というチームの約束もこの日、果たされた。

 「決勝戦でこんな試合ができるやなんてこんな楽しいことはないやないかと選手には話しました。ホント、この勝利は大きな財産です」と末光章朗監督。新チーム結成直後の秋季県大会は初戦敗退。そこから大きく成長した選手の姿を頼もしく見つめていた。

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2019年7月28日のニュース