阪神・矢野監督、拙守連発に苦虫「痛いわね」 リーグ断トツ66失策

[ 2019年6月24日 05:30 ]

交流戦   阪神3―7西武 ( 2019年6月23日    甲子園 )

2回2死二塁、金子侑の打球をさばいた大山は一塁に悪送球。適時失策に(撮影・大森 寛明)
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 小さな綻びが大量失点につながった。悪夢は6回。先発のガルシアが1死から3連打を浴び、満塁のピンチを背負った。続く金子侑の打球は中前へ。前進守備を敷いていた中堅・近本の本塁送球は大きく逸れ、二者の生還を許した。この悪送球で一塁走者と打者走者もそれぞれ一つ先の塁へ進んだのも痛手だ。1死二、三塁から愛斗の遊撃内野安打でさらに失点は膨らんだ。

 「いろんな課題が出たんじゃない? 反省したり、やることはいっぱいあるし。改善していかなあかんところと、成長していかなあかんところはきょうの試合でたくさんあったと思う。課題の多い試合やったね」

 矢野監督も苦虫をかみつぶした。思えば、2回の失点も失策が絡んだもの。2死二塁から平凡な三ゴロを大山が一塁へ悪送球。同点にされた。「痛いわね。送球でミスっていうのはね。しっかりやらんともちろんダメだろうし、あれで得点を取られているわけだから」とは指揮官。この日の2つを加えた失策数66は両リーグワーストで断トツの多さだ。

 勝利を届けたかった。この日は評論家の野村克也氏が甲子園を訪問。矢野監督が阪神のレギュラー捕手に定着した当時の監督が野村氏だった。「能力が高いからいい結果が出るのは当たり前かもしれんけど、そこまでの能力がない奴が一流や超一流に勝てる部分が野球にはある。頭を使ったり、視野を広げたりすることで追いつけると、野村さんに教えてもらった一番のことやから」――。監督就任が決まった昨秋に挨拶へ出向いた、恩師の一人。余計に悔しさも募った。

 交流戦は6勝10敗2分けでフィニッシュ。29日からのリーグ戦再開にはジョンソンも戻ってくる。「シーズンを通して課題を克服していかないと、俺らの目指すところには近づけない。目の前の試合をしっかり戦っていくことが大事」。気持ちを切り替え、前を向いた。(吉仲 博幸)

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2019年6月24日のニュース