マー君、今季初完封!2安打&10K ムシーナ以来17年ぶり快投

[ 2019年6月19日 02:30 ]

ア・リーグ   ヤンキース3―0レイズ ( 2019年6月17日    ニューヨーク )

レイズ戦で今季初完封勝利を挙げ、ボールを手にポーズをとるヤンキース・田中
Photo By 共同

 ヤンキースの田中将大投手(30)が17日(日本時間18日)のレイズ戦で2安打、10奪三振の快投を演じ、今季初完封勝利で5勝目を挙げた。完封は14年のメジャー移籍後4度目(日米通算22度目)で、ヤンキースタジアムでは初めて。同球場で2桁三振を奪っての完封劇は日本投手初の快挙となった。

 田中が9回のマウンドに向かう。ヤンキースタジアムには登場曲「あとひとつ」が響き渡った。楽天で日本一に輝いた13年の日本シリーズ第7戦以来だった。田中はこの日最速の93・3マイル(約150キロ)を計測するなど、2三振を加え10奪三振に到達。本拠地での初完封勝利を手にした。

 「(登場曲は)そういう演出もあったんだなって。1年目から準備してもらっていて、スコアボードの方たちに待たせてしまいました。なかなかチャンスはないから、ものにできて良かった」

 3回まで完全投球。「特別良かったわけではなかった」としたが総合力で圧倒した。6回1死一塁。鋭いけん制球で一塁走者に重圧をかけ、フルカウントからのスタートを鈍らせて二盗を阻み、三振併殺でピンチの芽をつんだ。8回を終えて球数は100球。ベンチではアーロン・ブーン監督と話して続投が決定。「“どうだ”みたいな感じで聞かれたので、“あ、投げて良いんだ”と」。0・5ゲーム差だった2位・レイズとの首位攻防3連戦初戦で二塁すら踏ませない快投に、指揮官も「(続投は)迷いはなかった。一流のパフォーマンスだった」と称えた。

 空振りは今季最多の20を数え、2桁三振を奪った。打者有利とされるヤンキースタジアムでの完封勝利は野茂、黒田に続く3人目だが、2桁奪三振での完封劇は日本投手初だ。2安打以下&2桁奪三振の完封は、ヤ軍投手では、今年1月に野球殿堂入りしたマイク・ムシーナが02年9月24日デビルレイズ(現レイズ)戦で達成して以来、17年ぶり。記録的快投で米69勝目を挙げ「いつもビジターだったので、ようやくそういう姿を見せることができたかな」と笑みを浮かべた。

 7日に第2子となる長女が誕生してから2戦2勝となった。「(幸運を)自分でつかみ取れるか、取れないかは、やっぱり努力次第」。その目線はすでに次戦へと向けられた。

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2019年6月19日のニュース