東農大北海道7回コールドで初の4強 三垣監督「よく戦った」 かつての宿敵松坂もエール 

[ 2019年6月14日 05:30 ]

第68回全日本大学野球選手権第4日 準々決勝   東農大北海道オホーツク8―1城西国際大 ( 2019年6月13日    神宮 )

<東農大北海道オホーツク・城西国際大>7回、代打・田辺(左)と告げた三垣監督(撮影・島崎忠彦)
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 もう壁なんかどこにもない。一塁側ベンチの奥。東農大北海道オホーツク・三垣勝巳監督の“兄貴分”のようなまなざしの先に、躍動する選手たちがいた。

 「壁とか、ベスト8とか関係ないよ。今やっているのは君たちだと言ってきた。よく戦ってくれました」

 16度目の出場にして初ベスト4。それも集中打による7回コールドで決めた。1―1の5回、沖縄出身の3番・ブランドンの3ランなどで4点を勝ち越すと、7回は大阪出身の2番・新宅の中前打などで3点。全国から北の大地に集まって新たな歴史を刻んだ選手たちが、まぶしくてたまらなかった。

 21年前、夏の甲子園で横浜と延長17回の死闘を演じたPL学園の一塁手が三垣監督。その教えは「考える」「実行する」「やりきる」だという。自分で感じて考え、実行し、練習からワンプレーをやりきる。あの夏の甲子園で得た教訓を選手たちが神宮で実践。「選手には“俺の引き出し全部出すから返してくれよ”と言ってるんです」と笑った。

 甲子園では松坂(現中日)に7打数1安打1打点。準々決勝で敗れたが、神宮では指導者としてベスト4へ導いた。当時の仲間とは今もグループLINE(ライン)でやりとりをする。同期の楽天・平石監督とは「お互い、覚悟を持ってやらないかんな」と話している。15日の準決勝の相手は明大。三垣監督は覚悟を持って選手たちとぶつかる。 (秋村 誠人)

 《松坂「うれしい」》98年に横浜高のエースとして、春夏ともに甲子園でPL学園と対戦した中日・松坂は東農大北海道オホーツクの一戦を途中までテレビ観戦していたそうで「甲子園で戦った選手は全員仲間。仲間の活躍は自分のことのようにうれしい」と話した。三垣監督の高校時代の印象については「平石(現楽天監督)と共にチームの中で一目置かれた存在だったと感じていた」と振り返った。自身は14日のウエスタン・リーグ、阪神戦(甲子園)で4イニングをメドに先発する。

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