8戦連続勝敗付かず…ダル“珍記録”更新も気にしない 直球に手応え「だいぶ良くなってきた」

[ 2019年6月11日 20:46 ]

ナ・リーグ   カブス5―6ロッキーズ ( 2019年6月10日    デンバー )

ロッキーズ戦に先発したカブスのダルビッシュ(AP)
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 ダルビッシュは6回を投げ、2ラン2本を含む6安打4失点、3三振1死球1暴投で、勝敗は付かなかった。制球が良く今季3度目の無四球試合で、83球で6回を投げ切るなど余力もあった。

 6回、7番マクマーンを投ゴロに打ち取ったダルビッシュは、一塁方向に走りながら、下手投げで一塁手にトス。意図的に急ぎ足でベンチに下がった。

 「83球で、タイゲームだし、まだいくだろうと。僕もジョー(マドン監督)に声を掛けられないように、ベンチに降りるのをめっちゃ早く行った。その後に来て、交代だと。悔しいですね」

 5回は11球、6回は6球で切り抜けた。7回は無論、8回もいけたかもしれない。しかしながら代打を送られて降板。救援投手が打たれ惜敗した。ダルビッシュはこれで8先発連続で勝敗が付かなかった。1908年以降、カブスの先発投手でただ一人という珍しい記録を作ってしまった。

 試合後、長く勝ちが付いていないことについて聞かれると「自分のアレ(勝ち星)に関してはあまり気にしていないですね。とにかく、自分自身が良くなること。MLBで上の方のレベルで勝負できるようにと最近はフォーカスしていたので。今だいぶ良くなってきたから、そろそろ勝ちが欲しいなという感じはしますけど」と答えた。

 良くなってきたのは真っすぐだ。この日ストライク率が77・4%で、威力もあった。

 5回、前の打席でスライダーを2ランされたアレナドに、6球全部真っすぐで真っ向勝負した。「(アレナドは)今年に関しては変化球を狙っている。また対戦することもあるでしょうし、全部、真っすぐというのを見せた。(制球の悪かった)シーズンの最初の方だったらあそこまでいけず、その前に四球になっていた。今はストレートも勝負できる球なので、良かった」

 2ボールになったが、そこから95マイル(約153キロ)の外角の真っすぐで空振り。96マイル(約154キロ)の外角でファウル。97マイル(約156キロ)の内角でファウル。最後はクイックで、97マイルで遊ゴロ。アレナドはヘルメットを叩きつけ悔しがった。
 登板前日、キャッチボール後、ブルペンでマウンドに立ち、シャドーピッチングを18回繰り返した。狙いを尋ねると「イメージトレーニングです」。

 その成果が出たのかと聞かれ、こう話した。「あるのかもしれない。1度(4月25日)キンタナがブルペンで投げた時に、右斜め後ろに立たせてもらって、キンタナが投げるたびに、自分もフォームをやってみた。自分はいくら真っすぐを投げてもバラバラだけど、キンタナはぴっちりぴっちりいく。自分が投げているんだと、脳をだますじゃないけど、やってみたんですよ」

 それ以降も、登板間に一人でマウンドを使って、イメージトレーニングを続けてきた。「キャッチボールでも引っ掛けたり、胸に投げたとしても胸にいった感覚がなかったり。そういうのが最近はなくなってきた」。

 真っすぐが安定してくれば、今一番の武器であるカットボールはより打たれにくくなるし、他の変化球も生きる。コントロールという大きな悩みが消えたことで、この日はマウンドで大声を発し、闘志むき出しに投げる姿が度々見られた。

 3回に4点を先制してもらいながら、その裏に2ラン2発で4点を返され、むかついていたと明かす。

 「(3回裏、先頭打者に死球)いらつきますよね。せっかく3本ホームランを打ったのに、そのあときっちり4点返されて。フラストレーション溜まってましたし、むかついてましたけど、そのあとの3イニングはちゃんと抑えられたので」

 確かな手応え。カブス球団史に残る珍記録にピリオドが打たれるのは時間の問題だ。(奥田秀樹通信員)

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