広島・田中広、20打席ぶり安打が今季1号「打ててよかった」

[ 2019年5月11日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2―6DeNA ( 2019年5月10日    マツダ )

5回1死一塁、田中広は右越えに2点本塁打を放つ (撮影・奥 調)
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 広島・田中広輔内野手(29)は10日のDeNA戦(マツダ)で、6点劣勢の5回に右翼席へ1号2ランを放った。極度の不振脱出への光となる20打席ぶりの安打、70打席ぶりの打点となった一発。チームは、開幕戦に勝って以来の貯金に4度目の挑戦も失敗。今永と今季3度目の対決も、またも勝ち星を奪えなかった。

 コイ党の祈りが通じたのかもしれない。田中広は大声援に背中を押されながら、打席に向かった。6点劣勢の5回1死、小窪が今永から、この日初安打となる右前打を放った直後だった。カウント1―1からの外角のスライダーを引っ張ると、1号2ランが右翼席に着弾した。

 「何とか食らいついていった。打ててよかった」

 試合途中に届いた球団広報からの短いコメントに安ど感がにじむ。この一発が20打席ぶりの安打、打点は70打席も遠ざかっていた。打率・164はリーグ最下位。試合前、セ・リーグの規定打席に到達する選手で、本塁打がなかったのは、田中広を含めて4人だけだった。不振脱出へ差し込んだ光に、試合後は「また積み重ねてやっていきたい」と短く決意した。

 偶然の一打ではない。1打席目は、初球の外角低めのスライダーを見逃して、1ボールからの2球目を二飛。直後、迎打撃コーチに「見逃し方に(これまでと)違う感じがあった」と伝えていたという。そして、本塁打にしたのも、外角のスライダー。ボールの見え方に、上昇の兆しが出てきたのは間違いない。

 極度の不振に、打順は、9試合連続で1番から8番に降格している。昨オフには、1番について「やりがいのあるポジション。そういった中で3連覇をしたプライドもある」と口にしていた。その1番を外れても、全力疾走は怠らなかった。守備では、不運なイレギュラーで失策が重なっても、真摯(しんし)に耐え続けたことが、少しだけ報われた。

 久々の快音に、緒方監督は「練習では調子が戻ってきているように見えるし、精神的にも戻ってくると思う。要として守備もしっかりやってくれている」と復調気配を感じ取った。チームは、開幕戦に勝って以来となる貯金への4度目の挑戦に失敗した。本拠地マツダスタジアムでの連勝も8で止まった。それでも、前を向けるほど、田中広の一発は大きい。(河合 洋介)

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