ソフトB 周東 3安打&俊足で支配下登録へ猛アピール

[ 2019年2月21日 05:30 ]

7回無死、左前打を放つ周東(撮影・岡田 丈靖)
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 韋駄天を見せつけた。ソフトバンクの育成2年目、周東佑京内野手(23)が紅白戦に出場し、3安打をマーク。5回には三塁手がはじいた当たりで二塁打とし、暴投の間に進塁し、二ゴロで生還。50メートル5秒7の俊足で支配下登録へ猛アピールした。

 “生還劇”にスタンドがどよめいた。紅白戦の5回1死三塁、田城の打球はボテボテの二ゴロ。ベンチのサインは「ギャンブルスタート」で、三塁走者の周東は抜群のスタートを切った。二塁手・高田の本塁送球はストライクだったが、間一髪セーフ。自慢の足で1点をもぎ取った。

 高田は周東の俊足を頭に入れて、一歩前で守っていた。その警戒を上回る圧巻のスピード。高田は「僕の中では完璧なプレー。無駄もなかったし、送球もストライクだった。普通のタイミングならアウトだろう。やっぱ速い」とお手上げの様子だった。周東は「もうちょいスタートは早くできたかな」と振り返った。

 5回は出塁でも快足を生かした。三塁手を強襲した当たりがファウルグラウンドを転々とする間に一気に二塁へ到達。暴投で三塁へと進み、田城の二ゴロで生還した。村松外野守備走塁コーチは「無理かな、というのも(スタートを)思い切っていっている。ノーヒットで点が取れる。相手の脅威になる」と称えた。7回に左前打、8回にも右前打で3安打の活躍。結果は失敗に終わったが、捕手・甲斐で果敢に三盗を仕掛けた。必死にアピールを続けた背番号121は「打つ方は見せられたけど、もっといろいろなところを守れるところを見せていかないと」と反省も忘れなかった。

 プロ入り2年目の23歳。オフには松田宣のグアム自主トレに参加し、若手に負けないタフさを目の当たりにした。「どんな時も、キツい時も明るく元気にやっていて凄い」。技術面で多くの質問もぶつけ「タイプも違うけど、考え方やバットの出し方とか確認しながら練習できた」と充実の時間を過ごした。

 7回の二塁守備での送球ミスなど課題もあるが、韋駄天ぶりは補って余りある魅力がある。「走塁の技術も磨いていかないといけない」。新スピードスターは支配下登録まで疾走する覚悟だ。

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2019年2月21日のニュース