中日・阿知羅「19歳以来」ワインドアップで2イニングを完璧

[ 2019年2月16日 19:18 ]

<中日2軍・ハンファ練習試合>2番手で登板し、好投した阿知羅(撮影・椎名 航)
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 大変身だ。中日の阿知羅拓馬投手(26)が16日、2軍の練習試合、韓国・ハンファ戦に2番手で4回から登板。2イニングを無安打無失点と完璧に封じた。

 マウンドに上がった阿知羅がグラブを頭上に高く上げ、ダイナミックに振りかぶって投げ出した。「19歳以来」というワインドアップ投法は、マウンドに立った1メートル90の右腕をより一層、大きく見せた。

 元々、クイックモーションが得意で16年以降はすべてクイックで投げていた。だが「去年、全然だめだったので体を大きく使ってみようと思い切って変えた」とワインドアップを導入。

 背景には門倉2軍投手コーチの助言があった。門倉コーチ自身も阿知羅より3センチ高い1メートル93の長身。「でかいという自分の特徴を生かすため。これまではコントロールを気にしすぎて小さくなっていた」とワインドアップを提案した。

 高い位置からボールをリリースすれば、その分だけ角度は付く。「フライアウトが増えていたでしょ」と門倉コーチが指摘したようにこの日の6アウト中、4アウトが飛球で「100点をあげてもいい」と褒めた。

 ただ、ワインドアップ投法でブルペン入りしたのは4日前の12日という急増ぶり。だからこそ阿知羅は「まだ1試合だけなので何とも言えない。今はまだ流れに任せて投げているので、もっと精度を上げたい」と向上心を口にする。

 17年はウエスタン・リーグで最優秀防御率(2・10)、最高勝率(・750)の2タイトルを獲得。昨季は飛躍を期待されながら、右肩痛などもあり、1軍登板が1度もなかった。

 背水の覚悟で挑む6年目の今季。何かを変えよう、変えなければという必死の思いがワインドアップにたどり着いた。

 「打者に恐怖感を与える。それだけでもプレッシャーになる」と門倉コーチ。ニュー阿知羅がさらなる進化を遂げそうだ。

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2019年2月16日のニュース