阪神 矢野監督、木浪も正遊撃手候補明言 紅白戦V3ランで評価↑

[ 2019年2月9日 05:30 ]

休日返上で練習し、マシン打撃で汗を流した阪神・木浪(撮影・山口 和洋)
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 阪神・矢野燿大監督(50)が8日、ドラフト3位・木浪聖也内野手(24=Honda)も正遊撃手の候補であることを明かした。紅白戦での衝撃デビューから一夜明け。下馬評では鳥谷と北條の一騎打ちが予想された遊撃争いに、期待の新人が急浮上した。

 「ホンマに(正遊撃手の可能性が)あるんちゃう。スローイングも良い。レギュラーに近づいていると思う」

 決して、競争心をあおるためのリップサービスではなかった。入団前から定評があったのは堅実な守備力。実際、キャンプインしてからも、首脳陣は非凡なセンスを評価していた。その一方で、打力が課題として見られ、プロの厳しい壁にぶち当たることが予想されていた。そんな「木浪評」が一変したのは、チーム初実戦となった前日7日の紅白戦。守屋からかっ飛ばした右越え決勝3ランが、大きなプラスアルファとして加点された。

 「ハマったらああいうふうにしっかり振り切れる打撃もあってとなれば、レギュラーにまた近づいたと思う」

 周囲を魅了した打撃には、指揮官も絶賛した。無理もない。144キロの内角直球に対し、右肘をたたんで捉えた。右翼の芝生席中段で弾むプロ1号は技ありの一発。球団新人がチーム初実戦で本塁打を記録するのは03年から始まった宜野座キャンプでは史上初で、その事実もまた無類の勝負強さを際立たせる。

 「自分で考えてできる部分もある。オプションでいろんなポジションができるっていうのもそうだし。声が出せるのもそう。そうやって考えていけば、もう、そっちに近づいていっているやん」

 プロ初打席では自らの判断により、犠打を一発で成功させた。そんな状況判断の良さも評価の対象だ。「(レギュラーの)可能性は十分」とうなずく指揮官の評価もうなぎ上り。金の卵の出現で、虎の最激戦区がますます過熱していく。(山本 浩之)

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