ソフトB 牧原 二塁レギュラー勝ち取る!9年目開幕スタメン必ず

[ 2019年2月9日 09:00 ]

<ソフトバンク>走塁練習する牧原(撮影・岡田 丈靖)
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 2年ぶりのリーグ制覇、3年連続日本一を狙うソフトバンク。牧原大成内野手(26)に9年目に懸ける意気込みを聞いた。昨季後半戦で主に1、2番を任され、いずれも自己最多の出場59試合でプロ初を含む3本塁打、26打点、9盗塁をマーク。しかし9月下旬に右足首を痛めて離脱、ポストシーズンも復帰できなかった。本多雄一内野守備走塁コーチ(34)が昨季限りで現役引退し、「二塁」のレギュラー争いは激化。開幕スタメンへ、決意新たにキャンプに挑む。(構成・後藤 実穂)

 ――昨季を振り返って。

 「シーズン途中から二塁のスタメンで出させてもらって、そこそこ自分の納得のいく結果だった。ただ、いらないケガ(※1)をしてしまって、CS、日本シリーズと出られなかったので、後悔している」

 ――ケガは仕方なかった。

 「一生懸命やった結果。三塁でアウトになるなら、ホームで点を取る側でアウトになろうという気持ちが強かった」

 ――離脱後は、どうチームを見ていたか。

 「誰が二塁を守るんだろうという気持ちは、物凄くあった。活躍はうれしい半面、悔しさもあった。CS、日本シリーズは大きな舞台。経験できたら自分の野球人生もちょっとは変わるんじゃないかなと思った」

 ――日本シリーズ復帰を目指したが、かなわなかった。

 「日本シリーズは何とかと思っていたけど、想像以上にケガが…。足首を固定したり、注射打ったりしたけど、出たらチームに迷惑をかける状態だったので、ケガを治すことを優先した」

 ――悔しい思いもある中で、どう今季を迎えたか。

 「もし、日本シリーズまで出られていたら、変なプレッシャーを感じてキャンプに入っていたかもしれない。変に“やらなきゃ!”というか。今は、みんな横一線という気持ちで挑んでいる。練習はキツいけど、リハビリ中は本当にしたいこともできなかったし、ストレスばっかりだった。治ったかなと思って動き始めたら、また痛みが出て。今は、ほぼほぼ全力でできている」

 ――実は福岡出身の野手は牧原選手のみ。

 「え、マジっすか。今までは本多コーチに引っ張ってもらっていたのでホークスの野手は俺が引っ張っていくくらいの気持ちでやっていきたい」

 ――キャンプで取り組んでいることは。

 「このキャンプに入るまで時間が空いたので、失った感覚をしっかり元に戻すこと。本多コーチになって、守備、走塁に関しても、現役で一緒にやってた分、聞きやすいところもあるので、盗塁で(スタート)の切り方とか、学んでいきたい」

 ――盗塁の課題は?

 「スタートが大事。失敗したら、相手に流れが行っちゃう場合もあるので、簡単には行けない。でも(思い切りよくスタートを)切れたら、凄い気持ち良いと思う」

 ――他の選手を見たりするのか?

 「源田選手(西武)、西川選手(日本ハム)、本多コーチの映像も見る。反応が速い。投手が(投球動作に入るため)ピクッと動いたら、スッと。思い切りが良いというのもあると思う」

 ――千賀、甲斐は育成出身の同期入団。

 「負けたくないというか、千賀と甲斐が2人でイベント出るときに、“あれ、俺は?”と思うことはあるけど、良い刺激になっている。テレビでも育成出身の千賀、拓也までしか言われない。そのあと大竹に飛ぶ。大竹より、頑張ってるよなって(笑い)。2人の頑張りは大きな刺激になっているし、夢というか、お立ち台に3人そろって立ちたい」

 ――今季への意気込みを。

 「開幕スタメンを勝ち取りたい。1年間、二塁で出られたら、去年みたいにケガで誰かに渡すことはしたくない」

 (※1)9月27日、メットライフドームでの西武戦。初回1死一、三塁、三塁走者の牧原は4番柳田の投ゴロで三本間に挟まれ、本塁を突いた際に捕手・森と交錯。右足首を痛めた。

 ≪取材後記≫インタビューに付き添った金子圭輔広報がポツリと言った。「マッキー(牧原)はあんまり育成って言われないね。でも、支配下登録の時は、めちゃくちゃ覚えてる」。牧原が支配下登録されたのは育成2年目だった12年6月11日。その5日前に金子は出場選手登録を抹消され、直後に明石が腰痛で離脱。内野手が手薄になり、俊足で内野全ポジションをこなす牧原に白羽の矢が立った。巡り巡る。不思議な縁を感じた。昨季は和田が左肩痛で不在。前半戦は先発陣が不調だったこともあり、育成ルーキー左腕・大竹が支配下登録され、初登板初先発で初勝利を挙げた。「やっぱり、運もある」と牧原。次のチャンスをつかむのは誰になるのか。

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