阪神 球児 クローザーへ21年目の挑戦「1年生や常に」

[ 2019年1月16日 05:30 ]

笑顔で体を動かす藤川(撮影・大森 寛明)
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 阪神・藤川球児投手(38)が15日、沖縄のキャンプ地となるかりゆし宜野座で自主トレを公開した。復帰となれば12年以来となるクローザー挑戦を公言している右腕は、プロ21年目となる自身を「1年生」と表現。“新生・球児”として今季に挑むことを宣言し、チームの優勝だけを見据えて腕を振る決意を示した。

 ピカピカの向上心が、38歳右腕を激しく突き動かしていた。藤川は、慣れ親しんだクローザーの座にあえて“距離”を置くような言葉を口にした。

 「経験している感覚はあんまり無い。チャレンジしに行って、どうなるか。やらないかもしれないし。退路はしっかり断っておきたい。下がるようなことはしたくないので」

 強調したのは、再挑戦ではなく挑戦だ。日本に復帰した16年から4年目に突入。「“前年より”というのは毎年思っていて。(プロ)21年目になるんですけど、次のチャレンジというところで、そういう(守護神に挑戦する)目標ができた」。先発転向から敗戦処理も経て、昨年セットアッパーにまで復権。その先にある更なる「高み」を見据えた。

 繰り返したのは「1年生」としての心意気だった。日米合わせて21年目という長い歩みを振り返ることはよしとしない。「1年生、1年生。毎年そうかな。1年生や常に」とルーキーのような姿勢で守護神の座を奪い取るつもりでいる。

 「やるからには最後まで。相手チームのこともあるし、やるっていうことを公にするわけだから。投げ出すことはないし、途中でできなくなりそうなら、最初から言ってない。足下は自分で見つめられている」

 “最後の砦”として、シーズンを全うする決意と自信をにじませた。チャレンジの先には、最高のエンディングも描く。最下位に沈んだ昨季の悪夢を「昨年で清算したつもり」と口にすると、続けざまに、05年以来となるリーグ優勝への強い思いが溢れ出た。

 「本当の意味で監督を胴上げしたい。辞められた金本さんも前オーナーもそうやし、今までずっとタイガースで勝ちたいと05年以降尽力してきた人たちの報いになる。(その思いを)知ってるのは鳥谷、能見さんと自分しかない。(逆襲の思いは)単純にただ最下位というところでなかったりする」

 最後まで勝利のバトンを守り抜く。刺激的な1年で最後に笑うのは、「守護神・藤川」だ。(遠藤 礼)

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2019年1月16日のニュース