巨人 新“8時半の男”獲得 岩隈、中島、炭谷、丸、ビヤヌエバに続き補強6人目

[ 2018年12月30日 05:30 ]

巨人が獲得を発表したクック(AP)
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 巨人は29日、来季の守護神候補としてマリナーズからFAとなっていたライアン・クック投手(31)を獲得したことを発表。1年契約で、年俸は130万ドル(約1億4300万円)、背番号は「24」に決まった。クックは球団を通じて「巨人軍で勝利に貢献し、プロ生活で初めてのリーグ優勝を経験したいと思います」と日本での意気込みを示した。

 最速155キロの直球とツーシームを投げ込む本格派で、スライダーとチェンジアップも使える右腕。12、13年にはアスレチックスでいずれも71試合に登板した。12年は一時は抑えを務め6勝2敗14セーブ、防御率2・09。球宴メンバーにも選ばれた。16年に右肘のじん帯再建手術を受けたが、今季はマ軍で3シーズンぶりにメジャー復帰を果たしている。

 背番号に期待の大きさが表れる。「24」は昨年まで高橋由伸前監督が現役時代から21年間背負っていた。過去には中畑清氏(スポニチ本紙評論家)もつけるなど野手のイメージも強いが、原監督は62年から8年連続で背負った「8時半の男」の異名を持つ伝説的リリーバー・宮田征典氏のイメージを重ね合わせている。

 「12年に東京ドームで行われた巨人軍とのプレシーズンゲームで投げたことがあります。日本の選手が礼儀正しく、練習熱心だったことが印象に残っています」とクック。岩隈、中島、炭谷、丸、ビヤヌエバに続き、支配下では今オフ6人目の補強選手。上原、沢村、吉川光、鍬原らとともに来季の勝利の方程式を形成する。

 ▽8時半の男 60年代に巨人で活躍した名投手、宮田征典のニックネームとして浸透。巨人V9の1年目となった65年シーズン、心臓に疾患があって長いイニングを投げられない宮田を当時の藤田元司投手コーチが救援専任で起用。まだ投手の分業制が確立しておらず、ナイターで決まって午後8時30分ごろに登場する宮田の存在は新鮮で「8時半の男」の異名がついた。

 ◆ライアン・クック 1987年6月30日生まれ、米カリフォルニア州出身の31歳。南カリフォルニア大から08年ドラフト27巡目指名でダイヤモンドバックス入りし、11年7月にメジャーデビュー。12年からアスレチックスでプレーし、15年途中にレッドソックスへ。今季はマリナーズで19試合に登板した。メジャー通算236試合で15勝13敗17セーブ、防御率3.58。1メートル88、98キロ。右投げ右打ち。

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