ヤクルト　復帰の五十嵐に“松坂流復活の道”　最低年俸１５００万円からはい上がれ

１０年ぶりに古巣ヤクルトに復帰する五十嵐
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　ヤクルトがソフトバンクを戦力外となった五十嵐亮太投手（３９）を獲得することが２６日、決まった。伊東昭光編成部長のもとにこの日、自主トレのため米国ハワイに滞在中の右腕から「お世話になります」という連絡が入った。０９年オフに海外ＦＡ権を行使してメッツに移籍して以来、１０年ぶりの古巣復帰となる。

　球団は五十嵐が１１月４日にソフトバンクから戦力外通告を受けた後、調査を開始。１２月に入りオファーを出した。同部長は「中継ぎの強化。来年は（１軍に）２９人登録できるというのもある」と獲得理由を説明。条件面は「１軍最低年俸から（同じくソフトバンクを戦力外となり獲得した）寺原と同じくらい」と、１５００万円から２２００万円の間で調整中とした。

　五十嵐の今季年俸は３億６０００万円で最大で３億４５００万円減となり、衣笠剛球団社長は「松坂のようなイメージ」と話した。松坂は１７年オフに戦力外となったソフトバンクから中日に入団し、年俸は４億円から１５００万円に。大幅減俸でも現役続行にこだわり、今季６勝を挙げた。球団は同様の復活を五十嵐に期待する。

　今季は椎間板ヘルニア発症で出遅れ、２３試合で０勝１敗、２ホールド、防御率４・５０に終わった。来季構想外の通告を受けると「まだユニホームを脱ぐわけにはいかない」と現役続行を宣言。ハワイ優勝旅行でのパーティーでは「みんな、またどこかで会おうな」とあいさつしていた。

　日米６球団を渡り歩き、通算８６０試合に登板。伊東編成部長は「実績のある投手。力を出してくれるのではないかと思う。体のケアや練習も真面目。若手の手本になるんじゃないか」と口にした。　（黒野　有仁）

　◆五十嵐　亮太（いがらし・りょうた）１９７９年（昭５４）５月２８日生まれ、千葉県出身の３９歳。敬愛学園から９７年ドラフト２位でヤクルト入団。０４年に３７セーブを挙げ、最優秀救援投手のタイトルを獲得。０９年オフにＦＡでメッツに移籍し、１２年はパイレーツ―ブルージェイズ―ヤンキースに所属。１３年にソフトバンクで日本球界に復帰した。１メートル７８、９５キロ。右投げ右打ち。