中畑清氏 解せない巨人の判断 内海は絶対に出しちゃいけない選手だった

[ 2018年12月25日 08:47 ]

炭谷の人的補償で西武に移籍した内海(撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

 【中畑清 キヨシスタイル】巨人ファンに会うたびに聞かれる。「なんで内海なの?」って。みんな怒ってるんだよ。

 FAで獲得した炭谷の人的補償。6度のリーグ優勝、2度の日本一に貢献してきた通算133勝の左腕をどうして28人のプロテクト枠から外したのか。

 私も巨人の判断が解せない。炭谷、丸と2人のFA選手を獲得した今オフ。西武も広島も若手有望株を狙ってくると考えて今季5勝、36歳のベテランを外したのかもしれないが、将来の指導者候補としても絶対に出しちゃいけない選手だった。

 内海は敦賀気比卒業時にオリックスから1位指名されながら拒否して東京ガスに進み、3年後に自由獲得枠で意中の巨人に入団。2年連続最多勝に輝くなど立派な成績を積み重ねてきた。

 ここ数年は故障や登板間隔の都合でファームで調整することが多くなっていたけど、2軍関係者が話していた。

 「内海は若手が出てくる前にグラウンドに来て外野を黙々と走ってるんです。1日、2日じゃないですよ。下(2軍)にいるときは毎日です」

 無言で若手にメッセージを送ることができる選手。巨人のよき伝統を後輩に伝えられる存在だった。西武はポスティングシステムでメジャーと交渉している雄星の穴を埋める左腕というだけじゃなく、野球に取り組む姿勢や人間性まで評価して指名したんだと思う。

 内海の西武移籍が決まって、巨人の球団社長が「大変残念です」とコメントしてたけど、そりゃないでしょ。そんなこと言うんだったら最初から獲られないようにプロテクトしときなさいよ。

 球団から通告を受けた内海は相当なショックだったと思う。その上、そんなコメントを聞かされて心中いかばかりだったか。もう少し気遣いしてほしかったね。

 それでも恨み言ひとつ残さず、西武入団会見に臨んだ内海。現実を前向きに受け止める姿勢がまた巨人ファンの無念さを膨らませるんだよね。彼のことだから、まだまだ先が長い野球人生に生かせる何かを新天地でつかんでくれると思う。

 残るは丸の人的補償…。広島が誰を指名してきても二度と「残念」なんて言ってほしくない。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2018年12月25日のニュース