元ヤクルト・鵜久森、現役引退で営業マン転身 同期ダルのねぎらいに「凄くうれしい」

[ 2018年12月23日 20:38 ]

2004年12月、日本ハム入団を前に握手するダルビッシュ(左)と鵜久森
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 ヤクルトを自由契約となった鵜久森淳志外野手(31)が、現役引退を決断した。11月13日に行われた12球団合同トライアウトに参加したが、オファーは届かず。来年1月から保険会社「ソニー生命」柏支社の営業マンとして、第二の人生をスタートさせる。

 きっかけは3年前だった。日本ハムを戦力外となり、自身にとって初めて参加した15年のトライアウト。会場である静岡・草薙球場に、ソニー生命の関係者が人材発掘のために訪れていたという。

 「野球以外の選択肢はないと思っていたけど、他の業界もあると気づかせてくれた」。ヤクルトから声が掛かったため当時はそこから話の進展はなかったが、鵜久森の心には「わざわざ足を運んでくれた」こと、「野球以外の選択肢」を与えてくれたことへ感謝の思いが強く残った。

 今オフ、その関係者に改めて話を聞き、仕事へ向き合う理念に共感。「野球の外の世界でサポートをする仕事をしたい」。14年間過ごしたプロ生活に終止符を打つことに決めた。

 主に右の代打として256試合に出場し、打率・231、11本塁打、47打点。済美で高校通算47本塁打、甲子園でも5本塁打を放ったスラッガーには物足りない数字かもしれないが、実直な人柄や野球に取り組む真摯(しんし)な姿勢でチームメートから慕われた。

 同じ04年ドラフトで日本ハム入りしたダルビッシュ(現カブス)からは、ツイッターで「うぐ、お疲れ様!」とねぎらいのメッセージを贈られた。

 「うれしいですね。凄くうれしい」

 全ての人への感謝の思いを胸に、新たな道に踏み出す。 (大林 幹雄)

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2018年12月23日のニュース