大井道夫氏 球数制限、全国に先駆け「英断」

[ 2018年12月23日 05:30 ]

 【大井道夫氏の目】新潟が全国に先駆けて球数制限を導入することは英断だと思うし私自身も賛成だ。

 高校生は本格的に大人の体になっていないから球数を多く投げると故障する可能性が大きい。特に気をつけなければいけないのは春先。暖かくなり雪がなくなりグラウンドでボールを投げられるようになると、張り切りすぎて肩や肘を痛める。

 しかし試合で投げたいから、少し具合が悪くても指導者には言わない子が多い。そして試合で投げている時は勝ちたい気持ちが強いから無理をして大きな故障につながる。球数制限すれば、そういうことも少なくなる。

 新潟県では中学まで野球をやっているのに高校でやめる子が増えている。県高野連はそういう危機感から球数制限導入を決めたのだろう。中学校や学童でも指導者が勝負にこだわりすぎて選手が故障して野球を嫌いになるケースがある。だから中学校や学童にも球数制限が必要だと思う。

 球数制限があればエース1人で勝ち抜くことは難しい。部員数の多い強豪校が有利になり格差が広がるという面もある。それでも私は選手を守る方向に進むべきだと思う。 (新潟・日本文理高総監督)

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