阪神ドラ1近本 山県道場入門 陸上銀メダリスト生んだ体幹トレ50種盛り

[ 2018年12月18日 05:30 ]

大阪市内のジムで仲田健トレーナー(左)の指導で体幹トレーニングをする近本
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 阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24=大阪ガス)は17日、16年リオ五輪の陸上男子400メートルリレーで銀メダルを獲得した山県亮太(26)も師事した仲田健トレーナー(49)に大阪市内のジムで初めて指導を受けた。

 垂直跳びで驚異の92センチを記録するなど身体能力の高さを見せてきた近本が大苦戦。「新人王&盗塁王」を目標に掲げるプロ1年目に向け肉体強化に励む中、仲田氏のもとで山縣も実践したメニューを含む50種類の体幹トレーニングを実施。体をひねってバランスボールを持ち、クッションの上に片方の足だけで立つなど2時間半、地味ながら苦しいトレーニングを実行。「弱点」も浮き彫りとなった。

 「今までやってきた体幹が、仲田さんのトレーニングでは違う視点からのものなので、体幹メニューにしても一つじゃないんだなと。(自身は)右側の体幹が弱いので、左投げ、左打ちになると力が逃げてしまう。そこで力をためて、体を使いやすくするためにも(さらなる強化が)重要だと感じた」

 大阪ガスの野球部トレーナーが仲田氏と親交があったことが今回のトレーニング実現の発端。近本自身も以前に「大阪ガスに山県選手が練習とか来たときに(仲田氏に)あいさつしていて、是非やってみたいとなりました」と説明した。

 「まだ入門ぐらいだと思うので(この日)やったトレーニングを普通にこなせるようにして、次のステップに進めれば。継続しないと。一日や一カ月だけだと意味がない」

 仲田氏は現在、阪神では中谷にも指導しており、チームとつながりもある。過去には球団OBの桧山進次郎氏のトレーナーを務めた経験もあり、猛虎戦士となる前の準備においては申し分ない環境が整ったともいえる。仲田氏も「山県とは違う真面目さがある。伸びしろがありそうだし、楽しみ」と今後の成長に期待を寄せた。

 「(試合で)足を使っていかないといけないので、全体的に足を速くしたいと思っている。総合的に足を速くしていければ」。近本は体幹以外のトレーニングにも意欲満々。異業種のトップアスリートも指導してきたトレーナーのもとで、近本が「飛躍ボディー」へと変ぼうを遂げる。(長谷川 凡記)

 《仲田氏華麗なる指導歴》仲田氏はストレングス&コンディショニングコーチの第一人者で、自らも第1回チアリーディング世界選手権(01年)で金メダルを獲得したアスリート。元阪神の桧山氏とはプロ1年目のオフから個人契約を結び、22年間の現役生活を支えた。他にも指導を担当したアスリートは、ボクシング・元WBAスーパーフライ級チャンピオンの名城信男氏、プロゴルファーの石川遼、金田久美子、柔道で五輪3大会連続金メダルの野村忠宏氏、レーシングドライバーの脇阪寿一ら多岐にわたる。

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