巨人・吉川尚「3割バット」完成!工場初訪問に密着、課題の打力向上へ新相棒

[ 2018年12月17日 10:00 ]

ボールパーク

削り立てのバットを、ティー打撃で試し打ちする巨人・吉川尚
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 巨人・吉川尚輝内野手(23)の新バットが、16日までに完成した。アドバイザリー契約を結ぶアンダーアーマー社のバットが作られる愛知県の「白惣(はくそう)西塚工場」を初訪問。グリップ部分を数ミリずつ削りながら確認し、握りやすさの増した19年モデルを作った。来季3年目を迎える若手有望株。製造担当者も期待する「3割バット」の製作課程を密着取材した。(企画・構成 神田 佑)

 大型補強が進む中でも来季、二塁レギュラーが予想される若手のホープ。球界屈指の守備力を誇る吉川尚は打力向上を掲げ、初めて愛知県内のバット工場に足を運んだ。

 「守備は一番の武器ですが、打てないと試合に出られない。打つ方が一番の課題なので」と来季使用するバット製作に立ち会った。

 工場に準備されていたのは今季使用した坂本勇モデル。メープル素材で880グラムから890グラムと、操作性の高い中距離打者向けだ。岩瀬崇典製造部長との面談で「グリップを少し細くしたい」という要望を伝え、同モデルの握る部分を少しずつ削る作業に入った。

 ろくろのような機械にバットをセットし、職人がノミを使って手作業で切削する。ミリ単位の細やかな作業を、吉川尚は目を見開いて見つめた。1分ほどの作業が終わると、バットを手にした。「外で打ってみますか?」という岩瀬製造部長の提案に、工場の外のティー打撃設備に向かった。

 約20スイング。硬式球で感触を確かめた。「もう少し細くしていただけますか」と要望。今度は打撃グローブを着用して試し打ちを行い、再度微調整を願い出た。計3度の切削後、「全然違和感がない。キャンプで使いたいです」と感嘆の声を上げた。「19年型バット」完成の瞬間だ。

 グリップを細くしたことで握りやすさが増し、右手もグリップエンドにしっかり引っ掛かる。ヘッドが走って打球速度は上がり、飛距離が期待できる。今季は8月に左手を骨折するまで92試合に出場して打率・253。18試合連続安打もあった。岩瀬製造部長は「3割を期待したい。実際に来て調整してくれたので3割いくと思う」と太鼓判を押した。

 約2時間の滞在で「3割バット」が完成した。原監督が宮崎秋季キャンプから「抜けている素晴らしい選手。非常に光っている」と期待する有望株。二塁レギュラーを確固たるものにするため「初めて直接バットを作っていただいた。一年通して試合に出て、また来ることができるように。バットを振り込みたい」と決意した。

 ◆吉川 尚輝(よしかわ・なおき)1995年(平7)2月8日生まれ、岐阜県羽島市出身の23歳。中京3年夏の岐阜大会は準決勝で敗れ、甲子園出場なし。中京学院大では2、4年春に首位打者。4年時には大学選手権で初出場初優勝し、日米大学野球にも出場。16年ドラフト1位で巨人に入団。2年目の今季は92試合で打率.253、4本塁打、29打点、11盗塁。5月13日の中日戦で松坂からプロ初本塁打をマーク。1メートル77、79キロ。右投げ左打ち。

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