広島 奨成“マッチョ化計画”7キロ増量目標「下半身をドッシリ」

[ 2018年12月16日 08:56 ]

サイン会でファンに握手をする中村奨
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 15日、広島市内で行われたサイン会に参加した広島・中村奨成捕手(19)は、赤ヘル流の“マッチョ化計画”に取り組む。11月から同市東区のトレーニングジム「アスリート」で自主トレを行っていることを明かし、春季キャンプまでにシーズン終了後の体重78キロから7キロ増量を目標値に設定。1軍昇格なしに終わった1年目の反省を生かし、肉体改造に挑む。

 名選手がたどってきたトレーニング法を踏襲する。中村奨は、11月から広島市東区のトレーニングジム「アスリート」の門を叩いた。阪神前監督・金本知憲氏、今季限りで現役引退した新井貴浩氏、丸らが通った名門ジム。「体を大きくするチャンス。下半身をドッシリしたい」。数々のプロ野球選手を屈強な体に仕上げた平岡洋二代表のもと、赤ヘル流の肉体改造を進める。

 重さを重視するウエートで体をいじめ抜くのが「アスリート」の特徴といえる。寮に帰れば、腹いっぱいの食事をするのも日課だ。“アスリート通い”を始めてから1カ月。早速、成果が現れているという。シーズン終了時は78キロだった体重は、現在82キロと4キロの増量に成功。春季キャンプインまでの目標に設定した85キロまであと3キロと順調だ。

 「今のままなら打球も飛ばない。体をしっかりと大きくして、去年より伸びていればいい」

 長所の俊足を生かそうと、プロ入りまでは本格的なウエートとは無縁だった。しかし、周囲の助言もあって肉体改造を決断。持ち味を消さないようにと、高校時代から指導を受けているトレーナーと話し合い、ウエート後にスピード系の練習も取り入れている。

 1年目での昇格とはいかなかった。17年夏の甲子園で史上最多の6本塁打を放った非凡な打撃は、まだ成長途中。2軍でチーム5位の231打席に立って経験は積んだものの、打率・201、4本塁打に終わった。自身が日南秋季キャンプに招集されなかった一方で、同期のドラフト2位・山口が高卒新人で唯一、1軍キャンプに同行。心中穏やかではいられなかった。

 「山口が1軍に呼ばれて、記事がドーンと出て……。山口本人には言っていないけど、苦しい終わり方になった。焦ってはいないし、まずは体を大きくしたい。中途半端ではなくて、1軍に上がれればそのままずっといられるように」

 この日、中村祐と参加したサイン会には150人が集まった。「今年は期待を裏切ってしまった。来年はちょっとでも応えられるようにしたい」。今は歯を食いしばって、下積みを耐え抜く。(河合 洋介)

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2018年12月16日のニュース