阪神・西 不調ジンクス打破なるか パ→セ2桁勝利2人だけ

[ 2018年12月15日 05:30 ]

背番号16のユニホームを身に着け、矢野監督(左)と握手を交わす西(撮影・北條 貴史)  
Photo By スポニチ

 1993年のフリーエージェント制度導入以降、FA権を行使して国内移籍した投手は2度移籍した工藤を含み、阪神・西でのべ35人目。リーグをまたいでの移籍はパ→セ14人、セ→パ3人の17人目になる。

 西と同じく、パからセに移った先発型投手は山沖、河野、武田、工藤、星野伸、若田部、藤井、杉内、成瀬、野上の10人が該当するが、移籍初年度に2桁勝利を記録したのは工藤(12勝)と杉内(12勝)の2人だけ。残る8人は前年と同じ勝利数の河野、藤井以外は軒並み数字を落としている。阪神の獲得投手でも、山沖が故障で1軍登板なくそのまま退団。前年11勝の星野も5勝止まりと期待を裏切っている。

 一方で、セからパに移った3人のうち石井一と中田の2人は先発で2桁勝利を記録。環境の変化に加え、投手専業から投打兼業、投手主導から打線主導の継投タイミングと負担の増える「パ→セ移籍投手」が初年度から活躍するには「セ→パ移籍組」以上にタフさが要求されると推測する。FA投手では初めて20歳代シーズンでリーグをまたいでマウンドに立つ西は、若さを武器に工藤、杉内に続く3人目の成功例となることができるか、注目が集まる。

 矢野監督が「候補の一人」と明言する開幕投手に目を向けると、2リーグ制以降、移籍初年度の開幕投手は11年山本(オ→横・トレード)まで17人いるが、FA移籍では95年工藤(西→ダ)、00年星野伸(オ→神)の2人しかおらず、ともに勝敗なし。西はオリックスで今季に初めて経験。来季に史上初となるFA移籍初年度における開幕投手勝利の期待もかかる。

続きを表示

この記事のフォト

2018年12月15日のニュース