楽天・浅村 キャリアハイ宣言 入団会見えんじネクタイで誓った

[ 2018年12月2日 05:30 ]

背番号3のユニホームを着てガッツポーズの浅村(撮影・篠原岳夫)
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 西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使した浅村栄斗内野手(28)が1日、楽天と球団史上最高額となる4年総額20億円(出来高払いを含めると最大25億円超)で契約を結んだ。背番号は3。楽天生命パーク内のイーグルスドームで入団会見に臨んだ浅村は、キャリアハイの成績を残すと宣言。2年連続での打点王への意気込みを示した。

 チームカラーであるクリムゾンレッドを意識したえんじ色のネクタイ。ひげもきれいにそられていた。浅村が石井一久GMとともに会見場の壇上に現れ「こんにちは。楽天に入団します、浅村栄斗です。楽天のために、必死に優勝目指して頑張りますので、よろしくお願いします」と決意を示した。この日の入団会見に特別招待された50人のファンから大きな歓声を浴びた。

 ファンへの「第一声」で13年以来、6年ぶりとなるリーグ制覇を高らかに宣言すると、目標に「キャリアハイ」を掲げた。「来たからには自分の持っている成績を上回りたい」。プロ10年間で自己最高は打率・317(13年)、32本塁打(18年)、127打点(18年)。全て塗り替えれば史上8人目の3冠王も見えるが「(3冠王は)全く意識していないが、打点はこだわってやってきた。127を超える年をつくりたい」と2年連続打点王に照準を合わせた。

 過去FA移籍を挟み、2年連続でタイトルを獲得した選手はいないが、積み上げてきた自身の野球を信じる。石井GMはポイントゲッターとしての能力を高く評価しており、平石監督も3番か4番で起用する方針。127を超えれば、今季12球団最低の総得点520に終わった弱点解消へ、大幅な底上げができる。最下位から一気に優勝を狙うために、あえて自らに高いハードルを課した。

 西武で主将も務めたリーダーシップも期待されるが「カズさん(石井GM)にも移籍したからといって、必死でやるという気持ちを持たなくていいと言ってもらった。西武にいたときと変えるつもりはない」と言った。言葉ではなく、プレー、そして野球への姿勢で若手の手本となる。エースの則本とは同じ90年生まれで「(同年代で引っ張る)気持ちは強い」と言い切った。

 出来高払いを含めると最大で4年総額25億円を超える。背番号も西武時代からつけている3に決まった。大きな期待は肌で感じている。「カズさんが、来てくれるだけで楽天のためになると言ってくれた。ここまで、胸に刺さった言葉はなかった」と浅村。結果を出す。 (黒野 有仁)

 《過去4人》投打のタイトルを獲得した年にFAで国内移籍した選手は過去4人。98年最多勝の武田一浩(ダ→中)、99年最優秀防御率と最多奪三振の工藤公康(ダ→巨)、06年本塁打王、打点王の小笠原道大(日→巨)、16年盗塁王の糸井嘉男(オ→神)だが、いずれも移籍年は投打のタイトルなし(00年工藤の最高勝率は表彰項目外)。今季打点王の浅村(楽)、最高出塁率の丸(巨)が来季も打撃タイトル奪取なら初になる。なお、記者投票によるタイトルをFA移籍を挟んで連続受賞は06、07年小笠原(MVP、ベストナイン)ら5ケースある。

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