誠也 丸に愛情込めて宣戦布告「デカい頭を的にぶち抜く勢いで」G倒誓う

[ 2018年12月2日 08:15 ]

丸(左)と鈴木
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 広島・鈴木誠也外野手(24)が1日、巨人へのFA移籍が決まった丸に、宣戦布告の惜別メッセージを贈った。

 3・4番コンビを組んだ尊敬する先輩。「ヨシくん、バイバイ」と別れを告げ「あのデカい頭を的に、ぶち抜く勢いで」G倒を誓った。独特のユーモアとペーソスを交えた鈴木らしい愛情表現。リーグ4連覇に向け、主砲としても一層の奮起を約束した。

 丸の巨人入り表明から一夜明け。自主トレとリハビリのためマツダスタジアムを訪れた鈴木は、5歳年上の先輩が下した重い決断に「寂しいです。ただ家族もいるし、結構悩んでいたことも聞いていたので、仕方がない」と冷静に受け止めた。

 それでも胸中の喪失感は隠せない。入団以来6年間、公私両面で親交が深かっただけに「心許せる好きな先輩が1人居なくなって、穴が開いた感じがします」。ライバル球団への移籍にも「敵という風には思わない」。偽らざる本音だった。

 打者としても尊敬していた。3連覇の原動力となった3・4番コンビ。「後ろで打たせてもらったので、勉強や参考になることが多々あった」。声が大きく、切り替えが早い性格も「引きずらないタイプの人。やかましいけど、そういう人が1人居るだけで心強かった」と苦笑した。

 2年連続MVPの流出。確実性と長打力を兼ね備え、出塁率も高いだけに「丸さんのような打者はなかなかいない。普通に考えると相当痛い」。だからといって手をこまねいてはいられず「枠が一つ空くのはチャンス」と代役台頭を期待する。

 「ボクもより頑張らないと。さすがに、あの人の分までやるのは厳しいので、持っている力をフルに出し切りたい」。自身も4番打者として一層の奮起を約束し、先輩の特徴でもある「あのデカい頭を的に、ぶち抜く勢いで」とG倒に臨む意気込みを強調した。

 独特のユーモアとペーソスを交えた鈴木らしい愛情表現。ボルトの除去手術を受けた右足首のリハビリは順調に進んでおり、開幕を照準に「しっかり動けるように」と青写真を描く。「丸さんが居なくなればマークが厳しくなると思う。普通にケガなくやりたい」

 リーグ4連覇を目指す来季。広島を離れても、先輩への思いは変わらない。「“ヨシくん、バイバイ”と書いておいてください」。鈴木は白い歯をのぞかせながら、親愛の情を込めて宣戦布告した。(江尾 卓也)

 ▽丸の「頭」 丸は1軍で活躍し始めた当初、お立ち台で「顔のデカい丸です」と自己PRしていた。鈴木らがいじる形で「あのビッグヘッドモンスターが…」などとコメントすることも多々あった。

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