功労賞の新井さん「ファンの声援に恵まれた」控室では他球団選手からも

[ 2018年11月28日 05:30 ]

NPB AWARDS 2018 supported by リポビタンD ( 2018年11月27日 )

連盟特別表彰を受け、スピーチする新井(前列)。後ろは(中列左から)山田哲、緒方監督、(後列同)杉内、山口鉄、岩瀬、荒木(撮影・木村 揚輔)
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 プロ野球の年間表彰選手が集う晴れ舞台。今季限りで現役引退した広島・新井は、長年に渡ってプロ野球に貢献したとして功労賞を受賞し、2年ぶりとなる表彰式典の壇上で歯切れよくスピーチした。

 「下手クソな自分が20年間もプロの世界でプレーできたのは、素晴らしい出会いとタイミング、ファンの声援に恵まれたから。(最後に)栄誉ある賞をいただき、感謝しています」

 全力で走り抜いた20年間だった。その成果が凝縮されたのが16年だ。通算2000安打を達成するなどして25年ぶりリーグ優勝の原動力となり、セ界最年長でMVPを受賞。いや、精神的支柱として3連覇に果たした功績だって小さくない。

 労組プロ野球選手会の会長としても尽力した。「やっている時は大変なことばかりだったけど、いま思うと、すごくいい経験をさせてもらった」。東日本大震災が発生した11年には開幕延期を強く要望。被災地支援などのために東奔西走した。

 「一番感じたのは、応援していただいているファンがいて、自分たちがいるということ。わかっているとは思うけど、後輩には感謝の気持ちを忘れずにプレーしてもらいたい」

 選手会長の貴重な経験から学んだ真理。ファンとの距離が近い新井らしい、かわいい後輩たちへのラストメッセージだった。

 開場前の控室では他球団の選手にあいさつ。「お疲れさまとか、たくさん声を掛けていただいて、うれしかった」。最後の公式行事。壇上では唐突に「来年は、まだ何も決まっていません」と発言し、笑いを誘うシーンも。最後まで、新井の周りは白い歯があふれていた。(江尾 卓也)

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2018年11月28日のニュース