V2目指す西武 辻監督が構想を練る19年型獅子おどし打線と鍵を握る第2捕手

[ 2018年11月27日 10:18 ]

西武・岡田雅利
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 レギュラーシーズンも、ストーブリーグも西武は話題の中心だった。強力打線を中心に1度も首位を譲らず、10年ぶりのリーグ優勝。そしてオフは炭谷、浅村の2人のFA宣言と、菊池のポスティングによるメジャー移籍で話題は事欠かなかった。

 炭谷が26日、巨人で入団会見。先に楽天へのFA移籍を決めた浅村に続き、西武は貴重な戦力を失った。もちろん、これから海の向こうの争奪戦が始まるエース菊池も「卒業」する。26日、球場命名権を持つメットライフ生命でトークショーを行った辻監督は「みなさんご存じのようにセンターラインがね…」とエース、捕手、二塁手が抜けることに苦笑いしつつ、それでも「来年はV2」と高らかに宣言した。

 指揮官は「今年、頑張った選手がもう少しずつレベルアップしてくれたら、浅村たちが抜けた分は十分カバーできる」と言った。二塁手で3番だった浅村の流出にあたり、辻監督は二塁手候補の筆頭に外崎を挙げる。そして3番打者にも「秋山もいるし、森もいるし、外崎だって」と今後、様々なパターンを念頭に19年型獅子おどし打線の構想を練っていくつもりだ。

 一方でベテランの炭谷を失った捕手は来季、岡田の存在が大きくなりそうだ。もちろん来季が6年目となる森を正捕手にすえる方針は変わりがない。今後の3番手捕手は不透明だけに、炭谷の47試合分は森と岡田が分け合う形になることになる。岡田は今季、炭谷より打席数は少ないものの森に次ぐ、52試合に出場した。「ピンチバンター」も経験するなど、7犠打はチーム2位。打率・272で本塁打も3と、貢献度は高い。他球団であれば守備、打撃面両方で正捕手も担える潜在能力を秘めた選手。ちなみに炭谷が移籍する巨人の正捕手候補の小林は、打率・219、2本塁打だ。岡田がいなければ炭谷流出は、かなりの痛手になっていたと推測できる。

 第2捕手はどの球団もスポットライトが当たりにくい。森の捕手としての経験がまだ浅いことを考慮すれば、岡田が来季の鍵を握る1人になるのは間違いない。V2を目指す西武は来季、誰がブレークするのか、注目している。(記者コラム 春川 英樹)

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2018年11月27日のニュース