闘将ばりの大型補強 楽天・石井GMの手腕に膨らむ期待感

[ 2018年11月26日 11:42 ]

楽天・石井GM
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 天国の闘将も満足しているだろう。西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使した浅村栄斗内野手(28)が、移籍先として楽天を選んだ。石井一久GM(45)の存在が大きい。今年1月に亡くなった星野仙一前球団副会長(享年70)にも勝るとも劣らない「剛腕」ぶりである。

 交渉の席では、チーム再建の切り札として、浅村獲得の必要性を訴えた。さらには、現役時代のメジャー挑戦を含め、計4度移籍した自身の経験談を交えて「移籍することで選手としても、人としても幅が広がる。経験せずに終わるのはもったいない」と伝え、見事に口説き落とした。

 浅村とは西武で5年間ともにプレーした間柄ということも大きいが、何よりも巨額の「浅村資金」を用意したことに驚かされた。圧倒的な資金力を誇るソフトバンクに対し、楽天も同じ4年の複数年、総額でもさほど差のない25億円超の大型契約を提示していた。ゴーサインを出したのは、もちろん三木谷浩史オーナーだ。そのオーナーを口説き落としたのが、石井GMなわけだ。「意味のない投資」は決してしない球団トップである。星野氏も監督時代に「うちはお金がな…」とため息を漏らしていた。一方で「必要なときは出してくれる」とも語っていた。今回、石井GMでなければ、三木谷オーナーの了承を得られなかったと思う。

 星野氏の持論は「5、6年かけてええんやったら誰でもできる。スピードがないと本当の改革、再建とは言えない」だった。監督就任1年目の11年にメジャーリーガーだった松井稼頭央と岩村明憲を獲得。3年目の13年にはメジャー通算434本塁打を誇る超大物、アンドリュー・ジョーンズ、さらに今季まで巨人でプレーしていたケーシー・マギーを獲得し、球団初の日本一に導いた。石井GMにも「スピード」がある。浅村だけではなく、ツインズの救援右腕アラン・ブセニッツの獲得にも成功。最下位からの巻き返しへ、着々と補強を進めている。

 ちなみに浅村がソフトバンクに移籍したら、どうなったか。レギュラーシーズンを制したが、CSでソフトバンクに屈した西武は最大の敵に主砲を奪われる形になった。最下位の楽天に加入したことで、パ・リーグの戦力バランスは縮まることになる。(記者コラム・飯塚 荒太)

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