金本氏、退任後初めて虎語る 矢野新監督にエール「とにかく頑張ってほしい」 若虎たちは「わが子」

[ 2018年11月24日 09:00 ]

広島のユニホームを手にする金本知憲氏(後方は新井貴浩氏)(撮影・会津 智海)
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 今季まで阪神監督を務めた金本知憲氏(50)が23日に都内ホテルで開催された名球会総会に参加し、同世代の盟友でもある矢野燿大新監督(49)にエールを送った。退任後、公の場で阪神に言及するのは初めてで「とにかく頑張ってほしいよ」と率直な思いを明かした。教え子たちの奮闘も願い、猛虎再建を託すメッセージを寄せた。

 監督退任後初めて野球に関わる場に姿を見せた金本氏は矢野新監督へのエールを聞かれ、思いが自然とあふれ出てきた。「まあ、矢野の方針もあるからね」と、最初は答えづらそうだったが、後任を引き受けた盟友には「とにかく頑張ってほしいよ。野球観や方向性は同じ考えを持ってやってきたから」とエールを送った。

 金本氏が監督に就任した16年秋、真っ先に入閣を要請したのが矢野監督(当時は作戦兼バッテリーコーチ)だ。同世代で03、05年の阪神優勝にはチームメートとして共闘。野球観も通ずる部分があり、一心同体だった。

 「(今も新聞などで)コメントを見ると、節々で“俺と一緒やな”というのがある。2年間一緒にやってきて、俺が“コーチとして手伝ってくれ”と言ったわけだし」。矢野ならできる。そんな信頼関係があってのエールだった。

 3年間の在任中は、とにかく若手育成に力を入れた。自らが長く4番を務めただけに主砲育成は特に思い入れも強い。「選手は気になるね」と名前を出したのは大山、高山、北條、中谷の4人だ。「ずっと見てきたし、結果を出してほしい。3年間やってきたことを生かしてほしいね。目をかけた子、手がかかった子には頑張ってほしいよ。わが子のような思いだからね」と愛情あふれる率直な思いを寄せた。

 矢野監督は就任前、監督要請を受諾するか悩んでいた際に金本前監督と話し合う機会を持ち、「金本監督が僕の背中を押してくれたんで、今回受けるということになりました」と後日に明かしている。そんな盟友に金本氏も猛虎再建を託す気持ちを見せた。2人の信頼関係を物語るエールでもあった。

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2018年11月24日のニュース