矢野阪神 成功率100%8盗塁!15点大勝発進「めっちゃ走りまっせ」

[ 2018年11月18日 05:30 ]

練習試合   阪神15―5韓国・LG ( 2018年11月17日    安芸 )

<阪神VS韓国・LG>初回1死一塁、大山は二盗を決める(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 華々しい初陣だ。阪神は秋季キャンプ最終クール3日目の17日、韓国・LGとの練習試合に2本塁打を含む15安打で15得点を挙げて大勝した。就任後初の対外試合だった矢野燿大監督(49)はノーサインで選手に考えさせる野球を徹底し、成功率100%で記録した8盗塁に成果を感じ取った。

 温かい太陽の日差しに照らされた若虎たちが安芸のグラウンドで大暴れした。観衆4300人の前で披露した矢野監督の記念すべき初陣。“猛打”以上に“猛走”が際立った。

 「今年はファームでやってきてたから。あれぐらいのクイックとかタイミングだったら走るよ、というのは今の選手は持ち合わせているから。今の選手の当たり前の基準がグッと上がっているから。今日ぐらいのレベルは走りまっせ」

 初回から1番・江越が安打から二盗。2番・高山も再び安打から盗塁。今季ウエスタン・リーグ新記録の163盗塁を記録した「超積極的野球」をいきなり実践した。日本で言えば“2軍”の若手主体だった韓国・LGが相手とはいえ、成功率10割の8盗塁を数えた。中でも高く評価したのは6回2死一塁から熊谷が決めた二盗だ。

 「あれはいい。警戒されている中で、ああいう手段もあるわけよ。シーズンでもあまりできていなかった。ああいうことで幅を広げる走塁やったなと」

 打者・板山への2球目にスタートを切ってから一度は自重。投球がワンバウンドになった瞬間に再スタートを切って二塁を陥れた。積極果敢に走るだけでなく相手の隙を見逃さない判断力が光った。

 今キャンプでは「指示待ち族」の減少に加えて「野球脳」のレベルアップへ実戦練習ではノーサインを徹底。初の対外試合でも継続し、選手発の躍動がうれしかった。

 「本当に警戒された中で走れるのがこれからの課題になってくるけど、みんなの中で“これやったら走れる”というのはだいぶ分かってきてくれたと思う。いい意味で競争というのはあると思う」

 打撃でも4連打に中谷の本塁打など初回から打者一巡で7安打9得点。シート打撃や紅白戦では低調だった打撃陣が奮起し、「ひと回り目で相手がどんな投手かも分からない状況で、そうやっていけたのは評価できると思う」とうなずいた。個々が躍動した「セクシーフットボール」ならぬ「セクシーベースボール」。矢野カラー全開で好発進した。(山本 浩之)

続きを表示

この記事のフォト

2018年11月18日のニュース