阪神・岩崎 カット習得へ めっちゃ曲がるスライダー生かす

[ 2018年11月16日 05:30 ]

ブルペンで精力的に投げ込む岩崎(撮影・大森 寛明)
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 阪神・岩崎優投手(27)が秋季キャンプ最終クール初日の15日、新球のカットボールに本格着手した。浮上している先発転向も見据え、投球の幅を広げる狙いだ。

 岩崎は左手をわずかにスライドさせ、「カットいきます」と何度も言葉にした。今キャンプ3度目のブルペン入りで新球のカットボールの試投を重ねた。計60球のうち半分近くを割いたところに“本気度”がうかがえた。

 序盤に球を受けた片山ブルペン捕手を「めっちゃ曲がるなぁ。エグい」と驚嘆させた大きく変化するスライダーが武器の一つ。ただ、今季は打者に見切られる場面も多くなっていた。金村投手コーチは「監督とも話したんだと思うけど、(曲がりが)大きめのスライダーに反応がないというかね。小さい曲がりもあった上で大きい曲がりもあった方が使えると思う」と説明した。

 独特の軌道を描く直球、スライダーを生かす意味でもプラスに作用するカットボールの習得。矢野監督の構想にも沿った新球と言えた。17年から2年続けて貴重な救援左腕としてフル回転。来季へ向けては先発再転向案が浮上している。ゴロ凡打を増やすなど先発として球数軽減にも有効な球種だけに捕手の坂本も「真っすぐを狙ってるところで詰まらせてアウトとか。ザキさん(岩崎)のイメージはあのストレート。カットがあるだけで右打者も簡単に引っ張れない。幅は広がる」と配球面の利点を挙げた。

 実は昨秋のフェニックスリーグでも試みて持ち球にすることはできず、岩崎にとっては2年越しの挑戦。「あれば、それはいいですけどね」。今度こそモノにして配置転換に備える。(遠藤 礼)

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