日米野球・MLB選抜の司令塔モリーナ 次回WBCでは選手兼監督?

[ 2018年11月15日 09:37 ]

日米野球の試合前、甲斐(右)と談笑するモリーナ
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 「さすがです」。MLB選抜が日米野球のため来日する直前、ハワイで行った合同練習。現地で取材した奥田秀樹通信員の報告が印象的だった。

 「さすが」の理由は2つ。レギュラーシーズン終了から1カ月以上が過ぎた状況でも、ヤディエル・モリーナ捕手(36)のコンディションがきっちり仕上がっている。加えて、リアルミュートら後輩捕手をはじめ、他の選手にも熱心にアドバイスをしてチームを引っ張っていたという。

 MLB選抜は14年の前回に続く負け越しが、第5戦を終えた時点で決まった。モリーナは家族の事情で15日の最終戦を前にチームを離れ、帰国の途に。しかし、初来日した司令塔の活躍には目を見張るものがあった。4試合に出場して16打数8安打の打率・500、1本塁打、4打点。守備でも強烈な一塁けん制球で走者を刺し、第3戦の勝利に大きく貢献した。

 そんなモリーナは、今年7月、ESPNのインタビューに興味深い夢を語っていた。現時点で現役ラストイヤーと決めている2020年に、所属しているカージナルスで選手兼監督として指揮を執るというものだ。「どんな選手にとってもそれは夢。そういう可能性は十分に確保しておきたいし、機会があれば受けるだろうね」。

 10月19日から10日間、コロンビアでU―23W杯を戦った侍ジャパンの稲葉監督。実はモリーナも、プエルトリコ代表の監督として参戦していた。東京五輪への大リーガー派遣は大リーグ機構が難色を示しており、参加は現実味が薄いかもしれない。ただ、2021年の次回WBCでは、選手兼監督として侍ジャパンの前に立ちはだかる可能性は十分にありそうだ。(記者コラム・大林 幹雄)

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