矢野監督絶賛!阪神・望月 オシャレな左打者への外スライダー

[ 2018年11月14日 05:30 ]

阪神紅白戦   紅組5―4白組 ( 2018年11月13日    安芸 )

紅白戦で3回無失点の阪神・望月(撮影・坂田 高浩)
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 望月の「勇気」が指揮官をうならせた。安芸キャンプ中の阪神は13日に紅白戦を行い、2番手で登板した望月が2イニング目だった5回2死一、二塁で植田に対してフルカウントから選択したのは、外角へのスライダーだった。

 「いつもだったら、ストレートを投げるカウント。サインもストレートでしたけど」

 これまでなら最大の武器である直球を迷いなく選択する場面で、あえて首を振った。今キャンプで左打者対策として取り組んでいる「外スラ」で勝負を挑んで空振り三振。「今までの僕の投球にない形。新しい投球ができるのは、幅が広がると思う」とリスクを顧みない挑戦で、大きな収穫をつかんだ。

 今キャンプ中、左打者に対して直球やフォークの内角攻めに偏る傾向を指摘して外スラの習得を勧めた矢野監督も「3ー2から、海みたいなバッターなら力勝負っていうのが割合として高い。あそこでの外スラは、オシャレ。抑え方がオシャレやわ。あの1個の価値観が、モッチーの中で1個のアウトでも価値は高い」と“オシャレ”という独特の表現で21歳の決断を称えた。

 1イニング目の4回には糸原、中谷、板山の中軸から3者連続三振を奪うなど、来季の先発転向を見据えて任された3イニングを零封。直球も守屋と並び投手陣最速の148キロを計測し才木、浜地とライバルたちが失点を重ねた中で、背番号61の快投は出色に映った。矢野監督も、あらためて「ああいうのを見ると先発で使いたいなという魅力をすごく感じるピッチャー」と開幕ローテ争いをかき回す存在として期待をかけた。

 「(監督には)カーブとかもイニングが伸びた時に(配球として)楽になるからと言われたので、中継ぎと決めつけずに、武器にしていけるように」。

 伸びしろ十分の若虎が、来季、一気に羽ばたく可能性は十分だ。(遠藤 礼)

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2018年11月14日のニュース