巨人・長谷川潤が現役復帰を決断した理由 17年に戦力外通告も「とにかく野球を楽しみたい」

[ 2018年11月13日 10:00 ]

キャッチボールをする長谷川
Photo By スポニチ

 巨人・長谷川潤打撃投手(27)が12日、現役復帰する意思を明かした。モデルの「ハセジュン」と同姓同名で話題となったサイドスロー右腕。「モヤモヤした気持ちが残っていたので、どんなところでもやれるところまでやりたい」という決断だった。

 15年育成ドラフト8位で入団し、16年に支配下登録。同年5月6日の中日戦(東京ドーム)にプロ初登板・初先発して計3試合に出場したが、17年は登板機会がなく戦力外通告を受けた。今季は1年間打撃投手を務めながら、トレーニングを継続。13日の12球団合同トライアウトには参加せず、オランダ、イタリア、米独立リーグなど、海外リーグでのプレーを目指す。

 金沢学院大を卒業後、ルートインBCリーグ・石川に14年から2年間在籍した苦労人。同時代は建築現場でのアルバイトを掛け持ちしながら、プレーを続けていた。移動のために、約7万円で中古のパジェロミニを購入。チームメイトを乗せて、球場に行くことも多かった。野球道具を車の後部に入れていたが、雨漏りして濡れることもあったという。プロ入り後は、モデルの長谷川潤と名前が同じことがたびたび取り上げられ、「すごく綺麗な人。有名になっていつか会いたい」と笑いながら夢見ていた。

 コロンビアのウインターリーグに参戦した経験もあり、横手投げが珍しい海外リーグで再びプレーすることを希望した。先発、中継ぎどちらにも対応することができ、直球とスライダーで緩急を駆使した投球が持ち味だった。「1年間、トレーニングを続けていた」と、ブランクも大きな影響はない。

 15年のドラフトでは、12球団全116選手中、名前が呼ばれたのは最終116番目。「しんがり指名」から這い上がり、支配下選手契約を勝ち取った。再び勝負の世界に身を投じることを選択した。「とにかく野球を楽しみたい」と目を輝かせる右腕を応援したい。(記者コラム・神田 佑)

続きを表示

2018年11月13日のニュース