大谷が新人王に選ばれた理由 隠れた好成績、ベーブ・ルースも達成できなかった大記録達成も追い風か

[ 2018年11月13日 08:51 ]

エンゼルスの大谷
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 大谷は今季打者として104試合に出場し、打率・285、61打点、22本塁打、10盗塁をマーク。規定打席数が不足しているとはいえ、出塁率と長打率を併せた「OPS」ではリーグ全体で8位相当の・925に達していた。

 OPSで今季7位のアレックス・ブレグマン(24=アストロズ)は31本塁打で同8位のポール・ゴールドシュミット(31=ダイヤモンドバックス)は33本塁打。大谷が規定打席に達するペースで出場していれば34本塁打以上をクリアしていたことになり、この形なき“伸びしろ”が投票権を持っていた記者たちの心を揺り動かしたとも言える。

 投手としては10試合に登板して4勝2敗。防御率は3・31で51回2/3を投げて63三振を奪った。右ひじの故障でシーズン終盤は打撃に専念したが、三振奪取率は10・97と2ケタを記録。15本塁打と投球回数50イニング以上を同一シーズンでクリアしたのは1919年のベーブ・ルース(ヤンキース=9勝5敗、133回1/3、29本塁打)以来で、そのベーブ・ルースさえも達成できなかった「15本塁打と50奪三振以上」をクリアした史上最初の選手にもなったことも新人王につながった。

 一方、最終候補に残っていたヤンキースのミゲル・アンドゥハー(23=ドミニカ共和国出身)、グレイバー・トーレス(21=ベネズエラ出身)の両内野手は、二刀流として注目を集めた大谷の前に落選となった形。アンドゥハーは今季149試合で打率・297、27本塁打、トーレスは123試合で打率・271、24本塁打という好成績を残していたが、失策数はアンドゥーハーが15(ア・リーグ12位)でトーレスは17(同8位)と多め。アンドゥーハーは送球に難があり、将来を担うヤンキースの三塁手としては疑問視する声も多かった。

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2018年11月13日のニュース