阪神 正捕手争い激化 原口&坂本が肩でアピール

[ 2018年11月8日 05:30 ]

二塁に送球する原口 (撮影・奥 調)
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 阪神は7日、高知安芸での秋季キャンプ第2クール2日目で初めて盗塁練習を行った。原口文仁(26)、坂本誠志郎(24)の両捕手が肩でアピール。昨季132試合に出場した梅野が1歩リードしている正捕手争いだが、矢野燿大監督(49)は横一線で競争させる方針を改めて表明した。

 扇の要をめぐる争いが熱を帯び始めた。今キャンプ初めて行われた盗塁練習で、まずは原口が猛アピールだ。植田、江越、島田、熊谷ら俊足選手の盗塁を立て続けに阻止。計8回中6回阻止するなど、周囲を驚かせるほどの変わり身を見せた。

 「良いボールが何球も行っていたので練習している事が出せたかな、と。ただ、実戦形式では無くキャッチャー有利の練習なので。まだまだタイムも縮められるし、しっかりチェックしていきたい」

 スタートを切ることが前提だけに実戦ほどの難易度は無い。ただ、素早いステップ、握り替えの速さ、鋭く正確な送球はこれまでの原口とは違った。矢野監督が「フミ(原口)は良くなっていたな。俺もそれは思っていた」と評価すれば、藤井バッテリーコーチも「ビックリしましたね。強い球が行っていた」と目を丸くした。

 負けじと魅せたのは坂本だ。正確な送球で9回中、7回阻止。「打つことは当然ですし、守りではリード、キャッチング、スローイング。トータルで評価されないといけない」と、15試合出場に終わった今季からの巻き返しに燃えていた。

 132試合に出場した梅野が優勢である事は間違いない。指揮官も「梅野が今年出て、キャリアハイの成績を残したのは大きい。キャッチャーにとって経験はすごく大きいから。アドバンテージはリュウ(梅野)にあるんだけど」と評す。それでもお墨付きを与えないのは、競争の激化を待望しているからこそ。「俺は原口も使う気もあるし。総合的に見た時にね。坂本も守りが一番のセールスポイント。特にインサイドワーク。本当に皆、チャンスはあると思っている」と互いのライバル心を煽った。

 勝敗に大きな影響をもたらす正捕手は、簡単に固定できるポジションではない。同キャンプに参加している長坂らを含めた争いは、まだまだこれからだ。(巻木 周平)

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2018年11月8日のニュース