広島、1位指名結論は持ち越し 松田オーナーは「野手欲しい」

[ 2018年10月25日 05:30 ]

マツダスタジアムでの全体練習を見守る緒方監督
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 広島は24日、東京都内のホテルでスカウト会議を開き、約4時間をかけてドラフト指名のシミュレーションを行った。懸案の1位指名候補は報徳学園の小園海斗内野手(18)を筆頭に、東洋大・甲斐野央投手(21)ら数人に絞られたものの、緒方監督が不在だったため結論は持ち越し。指揮官を交えた25日のドラフト直前会議で、他球団の動向を分析しながら最終決定する方針だ。

 ドラフト前日に都内のホテルで開かれる恒例の会議は午後2時にスタート。同4時に参加した松田オーナーやスカウト陣が席を立ったのは、すっかり日が暮れた同6時だった。未曾有のロングラン会議。さすがに疲れの色がにじんでいた。

 「長いよ。ソフトバンクとオリックスが公言したから、それを含めて緒方監督と話す。(1位指名は)なかなか決まらんよ」

 松田オーナーが真っ先に切り出したのは報徳学園の小園だ。ドラフト1位指名の最有力候補。深めの位置取りから遠投120メートルの強肩を生かす遊撃守備には定評がある。身体能力も強く、将来は3割、30本塁打、30盗塁が期待できる逸材だ。

 小園を巡ってはオリックス、ソフトバンクが相次いで1位指名を公表。広島が加われば少なくとも3球団の入札抽選となり、外れた場合のリスクもある。「球団方針として野手は欲しいが、選択肢が少ないのが困る」(同オーナー)は本音だ。

 この日の会議では、小園を1位指名した場合、即戦力投手にいった場合の2通りをシミュレーション。後者の候補には、アマチュア球界最速の159キロを誇る東洋大・甲斐野の名前が挙がった。こちらは1本釣りも可能だ。

 球団はこの日までに12人の1位候補をリストアップ。小園の入札抽選に参加して外れた場合、甲斐野が残っていれば外れ1位候補になる。他に、関西学生リーグで安打製造器の誉れ高い立命大・辰己涼介外野手(21)の名前も挙がる。

 ドラフト当日まで1位が決まらなかったのは、岡田を指名した15年以来。日本シリーズ前の練習を優先したため、前日不参加だった緒方監督も今日25日の会議には出席し、意向を伝えた上で最終的な方向性を決める。クジ引きなら、2球団競合の末に中村奨成を引き当てた昨秋に続いて指揮官が参戦する。 (江尾 卓也)

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2018年10月25日のニュース