阪神 来季監督候補の矢野2軍監督に今日就任要請へ 揚塩球団社長と初交渉

[ 2018年10月13日 06:50 ]

宿舎で報道陣の質問に答える矢野2軍監督(撮影・大森 寛明)
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 阪神が13日に矢野燿大2軍監督(49)に来季監督の就任要請をすることが12日、わかった。揚塩健治球団社長がフェニックス・リーグを視察し、宮崎県内のホテルで初交渉に臨む。金本知憲監督(50)の電撃退任からわずか2日。新体制つくりへ動きだす。

 現場、球団を大混乱に陥れた、突然の監督交代劇。来季へ向けた新体制づくりに、残された時間は多くない。次期オーナー就任が内定している藤原崇起オーナー代行(電鉄本社会長)はこの日、大阪市内の電鉄本社で対応。具体名を明かすことはなかったが、新監督について「早く決めないといけませんね。進展はございません」と急ピッチで進める意向を明かした。

 ただ、横たわる課題はそれだけではない。新監督の選定作業に言及した谷本修球団本部長が「(早く決めたいか問われ)それはそうです。ドラフトまで2週間を切っていますから」と困惑の色を浮かべたように、今月25日にはドラフト会議が控えている。新外国人の補強に、FA戦線…。金本監督の4年目へ向けて完了していた組閣も白紙化しており、処すべき問題は山積している。

 同リーグが休日だったこの日、矢野2軍監督はチーム宿舎で報道陣に対応した。急転直下の事態で過熱する周囲をよそに「しゃべれることは何もない。(1軍の)シーズンも明日(13日)まであるし、今どうこう言えることはない」と語るにとどめた。

 矢野2軍監督は金本監督と同じ68年生まれで、阪神だけではなく東北福祉大で共にプレーした。15年10月の就任時から「超変革」を推進してきた金本監督の野球観も熟知しており、3年間で築き上げた土台を継承するには適任と言える。就任1年目で2軍を12年ぶり5度目の日本一へ導いた手腕にも期待は膨らむが、新体制を支える環境が整わなければ、真価を発揮することはかなわない。揚塩社長がどれほどの誠意、言葉を持って矢野2軍監督を口説き落とすのか。初交渉の行方から目が離せない。

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2018年10月13日のニュース