今も心に残るボビーの言葉 プロ野球に必要とされる「監督を育てるシステム」とは

[ 2018年10月9日 11:45 ]

練習を見守る高橋監督(撮影・荻原 浩人)
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 日本ハム・ヒルマン監督、オリックス・コリンズ監督、広島・ブラウン監督、ロッテ・バレンタイン監督――。07年のシーズンは4人の外国人指揮官が采配を振るった。

 06年オフ、ボビー・バレンタイン氏は「日本は12球団しかないのに、4人も外国人が監督を務めている」と嘆いていた。話を聞きながら「自分も外国人なのに…」と思わず笑った一方で、「確かに」とも思った。

 日本では一流プレーヤーがいきなり、プロ野球の監督に就任するケースも多いが、米国ではマイナーからたたき上げられた監督が多い。「日本は監督を育てるシステムがない。米国ではマイナー球団をたくさん抱えて、そこで監督経験を積んでいくが、日本は2軍しかない」とも言った。

 ちなみに、今年の12球団監督の中で2軍監督の経験者は、西武を10年ぶりの優勝に導いた辻監督、オリックス・福良監督、ヤクルト・小川監督の3人だけ。現役時代に目立った活躍をしていないが、バレンタイン氏は指導者としての手腕を買われてメジャーの監督となった。そういう意味では楽天・平石新監督は2軍監督の経験もあり、似たような境遇か。

 07年は西武・伊東監督、ヤクルト・古田監督、巨人・原監督の3人が40歳代。50歳代は中日・落合監督、阪神・岡田監督の2人で、ソフトバンク・王監督、楽天・野村監督、横浜・大矢監督は60歳以上だった。バレンタイン氏は「若手は人材不足だから、経験のあるベテラン監督ばかりが重宝される」とも皮肉っていた。

 まだ43歳なのに、巨人の高橋監督が辞任した。「それなら、もっと現役でプレーしている姿を見たかった」。そんな声をいろんなところから聞いた。自分も同じように思った。勝負の世界は厳しい。寂しさを感じながら、10年以上前に聞いたボビーの言葉を思い出した。(記者コラム・横市 勇)

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