【東尾修氏が直撃】辻流は日本一まで不変「攻めて攻めて攻め勝つ」

[ 2018年10月6日 11:53 ]

いざ日本一!色紙に「頂上」と記した西武・辻監督(左)と東尾氏(撮影・吉田 剛)
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 10年ぶり22度目のリーグ制覇に導いた西武・辻発彦監督(59)に、スポニチ本紙評論家の東尾修氏(68)が直撃。対談ではクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズへの戦い方から、現役時代にともにプレーした黄金時代の思い出話まで飛び出し、笑顔の絶えない対談となった。 (構成=倉橋 憲史、春川 英樹)

 東尾 おめでとう。開幕から一度も首位を譲らずに優勝したが、試合は、背筋に汗をかくような展開が多かったのでは。

 辻 不安でしょうがないですよ。昔の西武なら、1点、2点で「いける」となるところですが、今は3点、4点あっても分からない。ボールも飛ぶし、長打力がある。今の野球は怖いですよね。

 東尾 自分のやりたい野球と異なるものはあったのか。

 辻 選手たちに「こうしなさい」と言うと、そちらに頭がいって良さが出ない。今年に限っては打ち勝たないと、と思った。投手がそろっているなら、初回からバントして1点を取りにいく野球をする。相手にどう重圧をかけるかで、戦い方は変化します。

 東尾 ところで、辻監督は西武に入りたかったの?

 辻 広岡(達朗)監督の下で野球がやりたかった。厳しい環境で野球を学びたいということもあった。

 東尾 厳しかったよな。広岡さんが監督交代すると知った時にバスの中でみんなで万歳したもんな。

 辻 バスの中でね…(苦笑い)。でも、僕は若造でしたから、広岡さんで良かった。

 東尾 10月の短期決戦の戦い方は。

 辻 ほとんどの選手は初めての経験。ブルッて震えるかもしれないし、今まで通りノビノビやってくれるかもしれない。でも、戦い方は一緒。ウチらしく今までやってきた通り、攻めて、攻めて、攻め勝つことしかない。

 東尾 選手がどういったパフォーマンスを出すか楽しみだね。

 辻 楽しみですね。僕も監督として初めての経験で緊張するかも分からない。でも、今の選手は大丈夫。それくらい心強い。

 東尾 (菊池)雄星も9月28日に一度も勝てなかったソフトバンク戦でやっと勝った。CSファイナルに向けても大きい。

 辻 精神的な部分だと思うんですよ。雄星が大きく変わる一日だと思っていた。東尾さんの心臓の毛を分けてあげたらいいんじゃないですか?

 東尾 日本シリーズまで勝ち進むと、セの本拠地ではDHがない。今年は捕手・森を数多く先発させたが、その起用がポイント。

 辻 森は外野を守らせようとは思ったこともない。実は捕手でマスクをかぶった時の方が打率がいい。捕手は頭を使って、肉体的にもしんどいのに。森の場合はルーティンとして(守備で)体を動かしておいた方がいいのかな。

 東尾 投手が打席に入ることは?

 辻 投手の打席で1つのアウトは仕方ないと思ってやるしかない。戦い方は変わりません。ウチの選手は、エラーした試合でもホームランを打てる。短期決戦だからって、ミスを責めることはない。

 東尾 今年の交流戦で広島と対戦(2勝1敗)した時に広島の投手が警戒しすぎてストライクが入らないと、山本浩二さんが言っていた。

 辻 一発があると投手はいいところに投げないといけない。ウチの打者が厳しいところを見逃せる技術を高められれば、(カウント有利で)甘い球を仕留められる。スイングの強さと足で相手にプレッシャーをかける。

 東尾 広島が今年も本拠地で強い(西武と同じ45勝24敗2分け)。広島とは86年の日本シリーズを思い出す。

 辻 東尾さんは、山本浩二さんに、第1戦で同点弾打たれましたよね。1分けの後に3連敗。第5戦で公康がサヨナラヒット打って、そこから4連勝。

 東尾 第6戦から、また広島に負けに行くのかと、思っていた。

 辻 第8戦も投手の金石にホームラン打たれましたね。

 東尾 よく覚えているな…。それよりも、CSに向け、どう実戦感覚を維持するか。

 辻 (6日の最終戦)ソフトバンク戦を終えたら、(宮崎の)南郷に行き、フェニックス・リーグに出します。去年からチームはメットライフドームでどのチームにも負け越していない。自信を持って戦います。

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