巨人・菅野 圧巻投球でシーズン8度目完封「今日は監督のために投げようと思った」

[ 2018年10月4日 22:17 ]

セ・リーグ   巨人4―0広島 ( 2018年10月4日    マツダ )

<広・巨>完封勝利を挙げ、小林(左)と抱き合って喜ぶ菅野(撮影・北條 貴史)
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 巨人のエース菅野智之投手(28)が広島打線を9回4安打に抑え、3試合連続完封勝利でリーグトップタイの15勝目(8敗)。最後の打者を中飛に打ち取ると、菅野は捕手の小林と抱き合って喜んだ。

 この日は試合前のミーティングで、高橋監督から辞任することを報告された。菅野は「誰かのために投げようというのはあまり思わないが、今日は監督のために投げようと思った」と語り、その思いの通り9回で119球を投げ、4安打完封。今季4度目の無四球で、シーズン8度目の完封。さらに完投もリーグダントツの今季10度目となった。

 菅野のシーズン8度目の完封は1978年の鈴木啓示(近鉄)以来40年ぶり、巨人では1963年の伊藤芳明以来55年ぶりという快挙。また、この日11奪三振で今季の奪三振数も200の大台に到達。球団では81年の江川卓以来の「200回、200奪三振」も記録。

 昨季、菅野は沢村賞に輝いたものの6完投。選考基準7項目で、完投と投球回だけが届かず、「全項目クリアしたい。達成した項目も全て上回ることを目指す」と語っていた。目標に掲げていた沢村賞の項目を全てクリアし「去年から(全項目を)狙って、沢村賞を取ると言っていた。自分のやってきたことを見つめ直してここまでやってきた」と語った。

▽沢村賞 プロ野球史上初の無安打無得点試合を達成した伝説の大投手、故沢村栄治氏(巨人)を記念し1947年に制定。シーズンで最も優れた先発完投型の投手に贈られる賞で、2リーグ分立の50年からはセ・リーグの所属投手だけが選考対象となり、89年から両リーグに拡大。選考基準は(1)15勝以上の勝利数(2)150奪三振以上(3)10以上の完投試合数(4)防御率2.50以下(5)200投球回以上(6)登板25試合以上(7)6割以上の勝率、の7項目。今季から選考基準に「QS率」が補足的に加わる。チームの勝利への貢献度、連勝連敗、プロとしての品格なども選考に加味される。受賞者には金杯と副賞300万円が贈られる。

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