ヤクルト高橋プロ1勝!CS下克上へ秘密兵器 圧巻の筒香3K斬り

[ 2018年10月3日 07:49 ]

セ・リーグ   ヤクルト3―2DeNA ( 2018年10月2日    神宮 )

プロ初勝利を挙げた先発・高橋(撮影・島崎忠彦)
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 ヤクルトの3年目左腕、高橋奎二投手(21)が2日のDeNA戦で5回3安打1失点の好投でプロ初勝利を飾った。チームはこの勝利で3年ぶりとなるシーズン勝ち越しを決め、シーズン2位も確定。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージの本拠地開催権を得た。また、パ・リーグもソフトバンクの2位と日本ハムの3位が確定した。

 やっと勝てた。「三度目の正直」でウイニングボールを手にした高橋は、本拠地の歓声を浴び「率直にうれしい」とはにかんだ。

 プロ3度目のマウンドで、堂々と立ち向かった。初回無死一、三塁では「持ち味は腕を振ること。思い切っていった」。ソト、筒香、ロペスを3者連続三振で切り抜けた。圧巻は4番・筒香との対決。第1打席は外角直球で見逃し三振。第2、第3打席はスライダーでバットを振らせ3三振を奪った。「一番力を使った。挑戦者の気持ちでいった結果」と少しだけ胸を張った。

 龍谷大平安時代、右足を高く上げる「ライアン投法」で注目を集めたが、1年目に左肩、2年目に腰を痛め長いリハビリ生活。昨年10月に「何かを変えないと」とフォームを変更し、右足の上げる高さを低くした。勝負の3年目。今季は2軍戦で自身最速の151キロをマークし、初めて1軍切符をつかんだ。「後輩が(1軍で)出たりして悔しい気持ちを持ちながら練習していた」。地道な努力は無駄ではなかった。

 CSファーストステージの本拠地開催を決めた小川監督は、CSで再び対戦の可能性のあるDeNA相手に快投した左腕について「(CSの先発)候補になる」と明言した。一度抹消となるが、秘密兵器となり得る左腕は「チャンスをもらえれば、自分の役割を果たしたい。気持ちを切らさず練習したい」。笑顔広がるナインの中で、21歳の新戦力がひときわ輝いていた。(町田 利衣)

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2018年10月3日のニュース