巨人・大江 不調打破のきっかけをくれた意外な人

[ 2018年10月3日 10:30 ]

巨人の大江
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 巨人・大江の不調を打破するきっかけをくれたのは意外な人だった。「投げる瞬間に集中しろ」。松本3軍外野総合コーチから言われ、はっとした。

 2年目の今季はイースタン・リーグの開幕投手に抜擢された。開幕戦こそ7回1失点と好投したが、その後調子を落とし、1勝5敗と結果が出ず、5月下旬に3軍降格。「何をどうすればいいか分からない」。脚を上げる高さやタイミング、グローブの位置…。色々なことを気にしすぎるあまり、投球で最も大事なリリースポイントがおろそかになっていた。

 松本コーチが助言をくれたのはそんな時だった。投手コーチではなく、外野総合コーチである同氏からのアドバイスだったからこそ心に響いた。「確かにそうだな」。あくまでピッチングの基本はリリース。下半身の使い方やグローブの位置などはより良いリリースにするための方法にすぎない。まずはボールが手を離れる瞬間に集中する。あれこれ悩むことなく、シンプルに考えられるようになり、7月中旬に2軍復帰を果たした。

 今季は18試合に登板し、3勝7敗、防御率4・58の成績を残した。昨季の12試合4勝3敗、防御率2・30と比べると、数字的には物足りなくも思える。だが大江は「良い経験ができた一年だった。悪い時期を乗り越える術が身についた」と充実の表情で振り返る。

 同期入団の高田は11勝を挙げ、イースタン最多勝を獲得。1軍マウンドも経験した。そんな右腕を「めちゃくちゃ意識しています」とライバル視。もがき苦しんだこの1年は必ず来年に生きるはずだ。若武者2人が1軍の先発ローテ争いに加わる姿が見たい。(記者コラム・岡村 幸治)

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2018年10月3日のニュース