金本監督不退転 大山に4番託す 奇跡CSへ残り11戦「彼しかいない」

[ 2018年10月1日 05:30 ]

阪神の大山
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 阪神の金本知憲監督(50)は30日、左肩腱板の部分損傷で戦線離脱した糸井の代役として29日の中日戦から4番起用した大山悠輔内野手(23)を今後も4番起用する方針を示した。猛虎にとっては負けられない戦いが始まる。1日のDeNA戦からの9連戦を含め残り11試合。逆転CS進出へ向け、チームの命運を握る攻撃の中心に若き大砲を据え、最後の勝負に出る。

 「(今後も4番起用かと問われ)なるかな。なるでしょう。今は彼しかいないわな」

 29日には、ここまで4番を務めていた糸井が左肩負傷で今季のレギュラーシーズンは絶望的となり出場選手登録を抹消された。危機的状況に追い込まれる中で大山が代役を務め、決勝の先制打を含む4安打1打点の活躍で勝利の立役者となった。

 「来年に向けてというより、彼は今年(のことで)精いっぱいでしょうけどね。(CSへ向けて)残り試合はあるんでね」

 あくまで目の前の戦いに勝利するためで、来季を見据えた起用ではない。3位の巨人とは3・5ゲーム差あり、厳しい状況ではあるが、まだ自力でのCS進出の可能性を残している。そのためには、勝ち続けることが求められる。命運を託した2年目の長距離砲には、その期待に応えるだけの“裏付け”もある。

 ルーキーイヤーの昨年9月の月間成績は22試合出場で71打数11安打の打率・154と結果を出せなかったが、10月に入り3試合とはいえ、8打数4安打の同・500で1本塁打、7打点。DeNAとのCSファーストステージ3試合でも13打数7安打の打率・538、1本塁打、4打点と打ちまくった。

 今季は成長を示すかのように、9月は94打数39安打で打率・415、9本塁打、23打点をマーク。月間の打率、打点、安打数、得点数もリーグトップの活躍をみせた。相性の良い10月へ向けて大きな弾みをつけたことは確かだ。

 奇跡の扉を開くには、やはり4番の活躍が不可欠。さらなる打棒爆発に期待をかけ、金本監督は「ミスターオクトーバー」を“戦場”に送り出す。(山本 浩之)

 《57年の大津淳以来61年ぶり2人目》29日の中日戦で今季初の先発4番を務めた大山は、新人の昨季も9月1日の中日戦から12試合で先発4番。阪神の選手がルーキーから2年連続で4番を打ったのは、57年の大津淳以来61年ぶり2人目。大津は新人の56年1試合に続き、2年目の57年に9試合。3年目の58年も49試合の計59試合で4番を務めた。

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