広島 CS見据え価値ある逆転勝ち 2位ヤクルトに4点差ひっくり返す

[ 2018年9月29日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7―4ヤクルト ( 2018年9月28日    マツダ )

<広・ヤ>8回2死一、二塁、会沢は右越えに勝ち越しの2点三塁打を放つ(撮影・北條 貴史)
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 広島は28日のヤクルト戦(マツダ)で4点差をはね返し、今季39度目の逆転勝ち。リーグ3連覇後、2試合目で初勝利を飾った。同点の8回に会沢翼捕手(30)が3年ぶりの三塁打を放ち決勝点をたたき出した。クライマックス・シリーズ(CS)のファイナルステージで対戦の可能性があるヤクルトに対しシーズン最多19勝目(6敗)をあげ、嫌なイメージを植え付けた。

 リーグ3連覇を決めても、次なる目標に向け油断はない。先発・高橋樹が初回に失った4点も何のその。3回に田中の2点三塁打で反撃を開始し7回には途中出場した松山が右前適時打を放ち同点。最後は選手会長の会沢がビシッと決めた。

 8回2死一、二塁で1ボールから近藤の低めフォークを捉えた一撃は、前進守備を敷く右翼手の頭上を越える決勝の2点三塁打。15年7月21日の中日戦以来、自身3年ぶりの三塁打に「疲れましたけどうれしかった」と心地よい疲労感に笑みがこぼれた。

 「諦めない攻撃ができた。(ヤクルトは)CSで戦う可能性が十分にある。嫌なイメージを付けておきたかった」

 勝てばこの日にCS進出決定の可能性があったヤクルトに対しシーズン19勝目。79年の18勝を超える球団新記録でCSの舞台となる本拠に限れば9勝2敗と圧倒した。

 会沢自身は、優勝決定前から“CSシフト”に移行していた。今季途中から磯村に譲っていた大瀬良とのバッテリーを15日の中日戦から再結成。植田バッテリーコーチは「この先も見据えないといけない」と意図を説明する。打率・303の打棒は短期決戦では不可欠で満身創痍(そうい)ながら“休養日”を設けることなく、最大限の準備をして大一番に向かう心づもりだ。

 最大4点差を逆転しての勝利に緒方監督は「投手と野手、全員で粘り強く戦って勝利を収めることができた」と一丸野球を称えた。優勝決定後の初勝利。「逆転のカープ」で日本一に向け再出発した。(河合 洋介)

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2018年9月29日のニュース