伊東勤氏、古巣西武の強さ分析 投手陣不安だからこそできる積極的な攻め

[ 2018年9月18日 09:21 ]

初回1死満塁、先制の満塁弾を放ち、チームメートに笑顔で迎えられる栗山(右から4人目)=撮影・木村 揚輔
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 3年連続日本一に輝いた90〜92年と今季の西武打線はどちらが凄いか。一概に比較できないが、失敗を恐れない積極的な攻撃という点では今季の方がはるかに上回っている。

 象徴的だったのは8月18日の日本ハム戦(メットライフドーム)だ。4―6で迎えた7回、この回から登板した左の宮西に対し、秋山が初球を打って二ゴロ。続く源田も初球を打った。結果は遊撃内野安打になったが、もしアウトになっていたら2球で2アウトになっていたところだ。

 私たちの時代にはありえない攻撃だった。辻発彦さん、平野謙さんの1、2番が塁に出て秋山幸二、清原和博、デストラーデの中軸で還す。石毛宏典さん、私、田辺徳雄の下位打線でまたチャンスをつくり、無死ならバント、右打ち…。全員が何をすべきか分かっていた。先頭打者が初球で凡退したら次打者は待つのが常識だった。

 とにかく1球目からどんどん打ち、盗塁するのが今季の打線。その背景にあるのが不安な投手陣だ。90年代初頭は渡辺久信、工藤公康、郭泰源ら先発の柱がしっかりして後ろには鹿取義隆さん、潮崎哲也が控えていた。ここで1点取れば勝てるという計算が立った。それに対し、今季はリーグ最低のチーム防御率。セーフティーリードが計算できないから、1点でも多く取りにいく野球となる。

 それにしても、春先から打ち続けているのは驚異。中でも後半戦に入って爆発した中村を下位に追いやり、4番としてチームを引っ張る山川は凄いとしか言いようがない。(スポニチ本紙評論家)

 ≪92年は5投手2桁○≫92年は辻発彦、秋山幸二、清原和博ら主力8選手が規定打席に到達、鈴木健や笘篠誠治らが脇を固めた。打撃面では打率、得点、本塁打、盗塁がリーグトップ。投でも石井丈裕の15勝を筆頭に5投手が2桁勝利を挙げ、防御率、失点がリーグ1位、失策もリーグ最少だった。投打がかみ合い貯金33、2位・近鉄に4・5ゲーム差をつけ3連覇を達成した。

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