吉田輝星 疲労の中でも光ったクレバーさ 滑る球に対応し新ツーシーム習得

[ 2018年9月12日 09:30 ]

韓国戦に先発、6回2安打3失点で敗戦投手となったU18日本代表・吉田
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 U18アジア選手権は金足農・吉田輝星投手(3年)にとって悔しい結果になった。韓国戦では先発を務め、6回2安打3失点。台湾戦では4回から救援し5回4安打2失点。いずれも好投したが敗戦を喫し、「自分の良いところより、足りない部分が目立った」と反省した。

 粘り強く戦ったが、本来の投球とは言えなかった。持ち味の直球も平均140キロほどにとどまり、球も浮きがち。原因は間違いなく疲労だ。秋田大会から甲子園にかけての1517球の影響が無いはずがない。さらには、5日の韓国戦から中1日で7日の台湾戦に登板。無理が続いた。

 それでも、もう一つ不調の原因があったように思う。それは、大会使用球の台湾製ボール。このボールは、日本製より山が少ないので滑りやすいという。それに加え、吉田はあのがっちりとした身体に対して、実は握力が30キロ台しかない。父の正樹さん(42)も「二人で病院に行ったとき、たまたまあった握力測定器で勝負したら私が勝ってしまった」と笑っていたことがある。

 吉田に滑るボールは投げにくかったはずだ。韓国戦でも、台湾戦でも勝ち越し打を許したのは甘く入ったスライダー。微妙なコントロールが利かなかったのかもしれない。

 それでも対応力は見事だった。「球が滑るのでこの球なら投げやすいかな」と新しくツーシームを習得。要所で効果的に使った。足りない部分をどう補うかを考える頭の良さが吉田にはある。握力も鍛えれば十分改善可能で、むしろ伸びしろと捉えられる。

 現時点で進路は「ゆっくり考えたい」と話す右腕。まずは疲労をとって、今回の反省を明日へと生かせれば、どこのステージでも輝けるはずだ。(記者コラム・武田 勇美)

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