広島・新井、引退表明後初の先発 全力プレーで魅了「最後まで駆け抜けたい」

[ 2018年9月9日 05:54 ]

セ・リーグ   広島5―6中日 ( 2018年9月8日    ナゴヤD )

8回1死、新井は空振り三振に倒れるも、振り逃げで出塁する(撮影・椎名 航)
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 広島・新井貴浩内野手(41)が8日の中日戦で一時勝ち越しの右犠飛を放つなど走攻守全てで持ち前の全力プレーを披露した。5日に今季限りでの引退を表明してからは初の先発出場で、19年前にプロ初出場したナゴヤドームで奮起。試合は5―6の惜敗で4連敗を喫し、優勝マジック10は変わらなかった。

 デビュー当時のがむしゃらさは今も失っていない。プロ初出場を果たした思い出の場所で見せたのは、身上の全力が生む“新井劇場”だった。

 2回の先頭では藤嶋の直球を捉えて中前打。5日に今季限りでの現役引退を表明してから初安打を放った。同点に追いついた5回はなおも1死満塁の好機で敵地ながら“新井コール”の大合唱に背中を押され、一時勝ち越しの右犠飛で期待に応えた。衰えぬ勝負強さを見せつけ、通算1300打点目を挙げた。

 「丸がよく走ってくれた。最低限の仕事ができてよかった。(声援は)もちろんしっかり届いていた。ありがたいです」

 魅せたのはバットだけではない。一塁守備では5回無死一塁から大島の一、二塁間への強烈なゴロを飛びついて好捕。ベースカバーの大瀬良に丁寧にトスして窮地を防いだ。8回1死無走者ではロドリゲスの変化球に三振。体が1回転する豪快な空振りの後、捕逸を確認して一塁へ。全力疾走で駆け抜けた振り逃げで走者として生き残り、反撃の1点につなげた。

 打って、走って、守って――。全てに新井の魅力が詰まったフル出場だった。

 「当たり前のこと。ずっと言っているけど、最後まで全力で駆け抜けたい」

 試合前にはプロ初打席の相手だった野口茂樹氏の姿を見つけ、あいさつへ走った。あれから20年目。始まりの地で感謝の思いを全身で示した。

 奮闘実らず3連覇を目前にした小休止は4連敗へ伸びても、やることは変わらない。「今日は終わったこと。明日に向けてしっかりと準備したい」。はつらつとした勇姿は敗戦でも際立ち、少したりとも闘志が薄れていない証だった。(河合 洋介)

 ▽広島・新井のプロ初出場 1年目の99年4月3日の中日戦(ナゴヤドーム)。0―2の5回2死二塁から代打で出場。中日先発・野口の前にカウント2―2からの8球目で中飛に倒れた。

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