阪神・大山 長かった〜5カ月ぶり3号 11点快勝口火

[ 2018年9月6日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神11―3広島 ( 2018年9月5日    マツダ )

<広・神>初回2死二、三塁、大山は左越えに3ランを放つ(撮影・坂田 高浩)
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 忘れかけていた感触が、鬼門の敵地でよみがえった。阪神は5日の広島戦(マツダスタジアム)の初回に1点を先制し、なおも2死二、三塁。大山が、広島先発・九里のフルカウントからのフォークを粘り強く救い上げ、左翼席まで運んだ。

 「ファウルで粘りながら、良いポイントで打つことができました。初回に得点を挙げることができて良かったです」

 得点を“取りきった”ことの価値が高い。打線は制球に苦しむ九里から3連続四球を選び、前の打者・陽川の二ゴロの間に先制。1点止まりなら流れを引き込めなかった場面だけに、大山の一発は効いた。4月7日の中日戦以来、実に5か月ぶりの3号3ランだ。

 本塁打のブランクが示すように、長く続く苦悩の日々。わらにもすがる思いで復調のヒントを求め続けた。ときには代打として驚異的な数字を残す原口のもとへ足を運び、“1打席の極意”を聞いた。また、梅野の好調のきっかけが通算404本塁打を誇る中村紀洋氏の打撃解説動画だと伝え聞くと、すぐさま見入った。「なんとかしたい」思いのもと行動した結果が、少しずつ実り始めている。

 「陽川が詰まりながらなんとかしぶとく1点を取って、それは褒めてあげたいし。やっぱり、その後が続かないことが多かったのでね。それがまさか本塁打とはね。やっぱり、チームにとっては大きいですね。低めの変化球を、良い泳ぎ方で。重心の残った、良い泳ぎ方でね」

 マツダスタジアムでは4月30日以来の勝利に導いた大山に、金本監督も賛辞を送った。まだ4点差だった8回の守備では三塁線へ抜けそうな当たりをダイビングキャッチし、ピンチの芽を摘んだ。攻守に存在感を取り戻し始めた大山が、シーズン最終盤での反攻のキーマンになるかもしれない。

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